黒竜アンカラゴンと呼ばれる、史上最強の有翼の火龍。
第一紀末の怒りの戦いにおいて、アングバンドに閉じこもるモルゴスの切り札である翼持つ龍たちの編隊と共に出現し、かれらは一時ヴァリノールの軍を押し戻すほど猛威を振るった。
だがソロンドールが従える大鳥たちと、ヴィンギロトに乗るエアレンディルが参戦し、両陣営は一昼夜激戦を繰り広げた末、アンカラゴンはエアレンディルに倒された。
アンカラゴンの落下によってサンゴロドリムの塔は毀たれ、モルゴスの敗北が決した。
指輪物語ではガンダルフがその名に言及している。
「竜の火は力の指輪を溶かし、焼き尽くすことができると昔からいわれておった。しかしこの地上には、それだけの熱を持った古い火を体内に燃やしている竜は、もはや残っておらん。いや、この一つの指輪、支配する指輪を損ねることはいかな竜にも、かの黒竜アンカラゴンにすら、できなかったろう。」
時代は移り第三紀になっても、史上最強の竜と言えばやはり第一紀のアンカラゴンなのだ。
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