1位 メルコール -ロードオブザリング強さランキング-

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ロードオブザリング

アルダの諸悪の根源であり初代冥王。強さという意味ではランキング一位は間違いなくメルコールである。もはや議論の余地もないほど圧倒的な強さである。

 

最も強大なアイヌアであり、イルーヴァタールの主題に反逆し、兄弟たるマンウェの王国(アルダ)を力ずくで我が物にしようとして数限りない損害をアルダに加えた。

 

アイヌアとしては酷寒と灼熱を生じさせた者だった。しかしモルゴスがアルダに害を加える上で最もよく用いたのが暗闇であり、彼と同一化された暗闇はすべての命ある者にとって甚だしい恐怖の対象となった。

 

メルコールは全アイヌアの中で最大の力と知識が与えられており、そればかりでなく他のヴァラールの資質をもいくらかずつ分け与えられていた。

 

マンウェとは兄弟だが、一睨みするだけでマンウェの心を挫くことができるほど、強さには差があったという。まさに最強と呼ぶにふさわしく、全盛期のメルコールは2位以下とは格の違う強さである。

 

アイヌアの音楽が奏せられた時、メルコールは自分に与えられた声部パートの栄光をさらに大きなものにしたいと思い、歌唱に自らの考えを織り込んで不協和音を生じさせた。

 

メルコールの力はあまりに大きく、他のアイヌアの斉唱は圧せられ、イルーヴァタールの提示した主題が二度もかき消されるほどであった。中には、むしろ彼に同調して共に不協和音を起こす者達すらいた。

 

しかしイルーヴァタールが三度目に示した主題は力では決してかき消されることのない悲しみと美が基調となっており、メルコールとその同調者達の不協和音すら取り込んで一つの音楽となった。

 

ヴァラール達はやがて生まれ来るイルーヴァタールの子らのために世界を築くという大事業に取り掛かる。

 

しかしメルコールは世界は自分のものだと宣言して思いのままにそれを形作ろうとし、兄弟のマンウェを筆頭とした他のヴァラールと争った。やがてヴァラールがアルダの形を造り上げてそれに準じた姿を纏うと、メルコールもそれに応じて強大な姿を纏うようになる。

 

マンウェは自らの下にアイヌアを招集し、成されることすべてを自分の思う方向にねじ曲げようとするか、あるいは全く損ねてしまおうとするメルコールの妨害に対抗した。

 

メルコールは熱と冷気によってウルモの領域を侵犯しようとするが、ウルモはマンウェと力を合わせてそれを退ける。また、アウレの仕事を妬んだメルコールはこれに絶えず損害を与えようとし、アウレはメルコールが加える傷を修復することに次第に消耗するようになった。

 

しかしメルコールも同様に消耗し、力を失っていく。そしてトゥルカスの到来によってメルコールは完全に打ち負かされ、外なる暗闇に逃亡した。

 

外なる暗闇に逃れたメルコールだが、彼はヴァラールに仕えるマイアールの中に多くの間者を持っていた。そのためメルコールは同胞が成し遂げたことを全て把握し、いよいよ憎悪を強くする。

 

ヴァラールがアルダを照らす二つの灯火イルルインとオルマルを完成させ、アルマレンに宮居を築いてそこに住まうようになると、メルコールは夜の壁を越えて北方に鉄山脈を築き、それを防壁としてウトゥムノの地下城砦を築き上げる。(灯火の時代)

 

メルコールはまず北方からアルダを浸食し、ヤヴァンナが目覚めさせた動植物(ケルヴァールとオルヴァール)を汚染してアルダの春を台無しにする。

 

そしてヴァラールの機先を制し、二つの灯火を強襲してこれを打ち倒した。灯火が倒壊した衝撃のためにアルダは大損害を被り、その混乱にまぎれてメルコールはマンウェの怒りとトゥルカスの追跡を免れてウトゥムノに逃げ帰る。

 

ヴァラールはアルダがこれ以上破壊されることを恐れ、大海を隔てたアマンへ撤退。以後中つ国は非常に長い期間、ウトゥムノに君臨するメルコールの支配下に置かれることとなる。

 

メルコールは周囲にバルログ達を集め、鉄山脈の西の外れにはヴァラールの攻撃に対する備えとしてアングバンドを築いてサウロンをその守りにあたらせる。そして変節させた悪霊や怪物達を放ち、アルダを侵食していった。

 

ヴァラのオロメは、こういったメルコールの怪物を狩り立てる狩人であった。メルコールはしばしば中つ国に馬を進めてくるオロメを非常に恐れ、その進行を妨げるために霧ふり山脈を隆起させた。

 

警戒怠りないメルコールは、目覚めたエルフの存在を真っ先に察知したと言われている。そこでメルコールは暗闇と狩人の姿をした悪霊を送り込んでエルフを狩り立て、かれらの心に影を投じるとともに、オロメを恐れるように仕向けた。

 

やがてオロメがエルフを発見し、かれらがメルコールに脅かされていることが判明すると、ヴァラールはイルーヴァタールの声に従ってエルフを救い出すべくメルコールに戦いを仕掛けた。

 

メルコールは中つ国北西部でヴァラールを迎え撃ったが打ち破られ、アングバンドは陥落、ウトゥムノは長く熾烈な包囲戦の末ついに落城して徹底的に破壊された。

 

その地下抗は残らずむき出しにされ、最深部に逃れたメルコールは再びトゥルカスに打ち負かされると、アウレの鍛えたアンガイノールの鎖で縛られてアマンへと連行された。

 

審判の輪に引き出されたメルコールは和睦を乞うたが聞き入れられず、マンドスの砦に三期の間投獄された。

 

三期の刑期が過ぎた後、再び引き出されたメルコールは許しを請うてアルダの傷を癒すことを誓い、ニエンナの口添えもあって釈放される。マンウェはこれでメルコールの悪は矯正されたと考えたが、彼は内心では妬みと憎しみをますます募らせていた。

 

メルコールは自身の敗北の原因になったエルダールを憎み、その間に甘言と虚言を混ぜて不和の種を蒔き、ヴァラールから引き離そうと腐心した。中でもノルドールがその標的となり、またノルドールの王子フェアノールが作り出したシルマリルを激しく渇望するようになる。

 

このためフェアノールとフィンゴルフィンは互いにいがみ合い、メルコールの知識によってもたらされた武器を密かに鍛えて蓄えるようになる。

 

そしてフェアノールが公衆の面前でフィンゴルフィンに剣を突きつけるに及んでついにヴァラールは調査に乗り出し、メルコールの悪意が明らかとなる。メルコールはヴァリノールから姿をくらまし、二つの木の光は再び明るく輝いた。しかしアマンの民の心中から不安が去ることはなかった。

 

メルコールはアマンから逃走したと見せかけて、その近隣のアヴァサールにひそんでウンゴリアントを呼び出し、「協力するならお前の飢えを癒やすどんなものでも与える」と空約束をして協力を取り付けた。

 

ヴァリノールの祝祭日に舞い戻ったメルコールは、テルペリオンとラウレリンの二つの木に黒い槍を突き立てて瀕死の傷を負わせ、その傷口からウンゴリアントが樹液をすすり毒を流し込むことで、二つの木を枯死させるに至る。こうしてアマンにはそれまでになかった恐るべき暗闇が招来された。

 

さらにメルコールとウンゴリアントはフォルメノスを襲撃してフィンウェを殺害。その地下宝物庫にあったシルマリルを奪い取った。これを知ったフェアノールが彼をモルゴスと呼び、以後はその名で呼ばれるようになる。

 

アングバンドに君臨したモルゴスは、巨大な鉄の冠を鍛えるとそれに奪ったシルマリルをはめ込み、「世界の王」を僭称した。

 

第一紀の宝玉戦争は、シルマリルを戴いてアングバンドに立て篭もるモルゴスに、復讐とシルマリル奪回のため中つ国に帰還してきたノルドール、モルゴスの圧制にあくまで抵抗しようとするシンダール、そしてモルゴスの暗闇を拒んだ人間であるエダイン達が挑んだ望みなき戦いである。

 

モルゴスの力は大きく、アングバンドの地下坑からはおびただしい数のオークやトロル、恐るべき力を持つ龍やバルログ、寒気や火炎流などが繰り返し解き放たれ、ベレリアンドは次第に疲弊していった。

 

一方でモルゴス自身はそうした勢力を構築することに力を費やしたため、次第にアイヌアとしての力を失い、ますます大地に縛り付けられて地下の玉座から動くのを厭うようになる。

 

ヴァラールが空に放った月と太陽もまた、モルゴスにとっては大きな脅威であった。モルゴスは一度影の精を差し向けて月を襲撃したことがあったが撃退され、太陽の光に対してはもはや為す術を知らなかった。

 

太陽の光と、ノルドール族の武勇のため、モルゴスの伸長は阻まれその力は一時北方に封じ込められたことがあった。(アングバンドの包囲)

 

だがそれでも、エルダールはアングバンドそのものを攻め落とすことはできないでいた。一方でモルゴスは地の底深くで腹黒い企みを懐き、眠ることなく次なる禍事の準備を続けていた。

 

アングバンドの包囲はダゴール・ブラゴルラハで破られる。これをベレリアンドとノルドール王家の滅亡と信じたフィンゴルフィンは、憤怒に駆られて単身アングバンドの門前にまで馬を進め、大音声でモルゴスを呼ばわり一騎打ちの挑戦をした。

 

フィンゴルフィンは公然とモルゴスを侮辱したため、モルゴスは乗り気ではなかったが挑戦に応じて姿を現した。

 

フィンゴルフィンは彼の剣リンギルによってモルゴスに七つの傷を与え、今際のきわにモルゴスの左足に斬り付けて深手を与えた。さらにフィンゴルフィンの亡骸を救出しに飛来したソロンドールはモルゴスの顔に消えることのない傷跡を残した。

 

モルゴスの苦悶のたびにその全軍勢は動揺し、モルゴスがこの時受けた傷の痛みは以後癒えることがなく、ずっと左足を引きずって歩くようになったという。

 

モルゴスが自ら姿を現して武器を振るったのはただこの一度のみであった。現身の肉体に縛られるに至っていたモルゴスは傷つくことを極度に恐れるようになっていたのである。

 

その後太陽が初めて空に昇った時、中つ国の東方ヒルドーリエンで人間族が目覚めた。このこともまた、直ちにモルゴスの知るところとなる。これを大事件と思ったモルゴスは、アングバンドの指揮をサウロンにまかせて自ら密かに人間たちの許に赴き、かれらを誘惑したと言われている。

 

それゆえ、人間族はその歴史のはじめからモルゴスの投じた暗闇に付きまとわれている。東夷をはじめとした多くの人間がモルゴスとその召使の側に与しがちなのもそのためであった。

 

ニアナイス・アルノイディアドにおいて、東夷のウルファングの一族はエルダールを裏切り、モルゴスに勝利をもたらした。この戦いによってベレリアンドのほぼ全土がモルゴスの手に落ちた。

 

エルダールの隠れ王国であるナルゴスロンド、ドリアス、ゴンドリンを滅亡させ、エルダールとエダインはわずかにシリオンの河口とバラール島に持ちこたえるのみとなった。

 

モルゴスの勝利は目前となったが、そのシリオンの河口より船出したエアレンディルが、ベレンとルーシエンに奪い返された一個のシルマリルによってヴァリノール隠しを突破してアマンに到達し、その嘆願を聞き入れたヴァラールによってエオンウェ率いるヴァリノールの軍勢が中つ国へと進軍してくる。

 

この怒りの戦いにおいて、モルゴスの築き上げた膨大な勢力はまたたく間に滅ぼされ、最後の切り札であるアンカラゴンを祖とした翼ある龍らも、エアレンディルのヴィンギロトと大鷲によって打ち破られ、サンゴロドリムはアンカラゴンの下敷きとなって毀れた。

 

アングバンドは徹底的に破壊され、その奥底に逃れたモルゴスは和睦を求めたが赦されず、再び捕らえられた。

 

モルゴスは両足を切断されれると再びアンガイノールの鎖で縛り上げられ、この世の外なる虚空に投げ出されて、現存する目に見える姿では二度と戻ってくることはないという。

 

だがモルゴスの蒔いた邪悪な種子は中つ国に残り続けていつまでも果実をつけ、彼の意志は依然として召使い達を支配している。

 

バルログやオーク、龍といった堕落した怪物たちは一部が生き残り、後世に禍根を残した。ヌーメノール人の堕落も、大海を渡ってきたモルゴスの影に端を発すると言われている。最強の召使サウロンはモルゴスの後を継いで冥王となり、再び中つ国に暗闇を広げた。

 

世の終わりダゴール・ダゴラスにおいて彼はアルダに帰還すると言われている。

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