第三紀 馬車族の侵入 -ロードオブザリング全史-

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ロードオブザリング
Wainriders - Tolkien Gatewayより引用

1851年 東夷の一派である馬車族がゴンドールを襲撃し始める。

東方から現れた馬車族はロヴァニオンへ侵攻を開始する。悪疫の打撃からまだ立ち直っていなかった北国人はこれを迎え撃ったが打ち破られ、かれらの領土は馬車族に占領された。

 

1856年 ゴンドール29代目の王、ナルマキル二世は大軍を率いて出撃し、北国人の残党と共に馬車族と戦ったが、馬車族の勢いは強く、アンドゥインの先、闇の森の南にある平原でゴンドール軍は敗退、ナルマキルは討死した。

北国人マルハリの活躍によってゴンドール軍はかろうじて壊滅を免れた(広野の合戦)

馬車族は勝利を収めたが、受けた被害も大きかったため、進撃を中断する。

かれらはロヴァニオンの東南部を手中に収めてほとんどの北国人を奴隷とした。

 

1864年 アルセダイン15代目にして北方王国最後の王となるアルヴェドゥイが生まれる。

予見者マルベスはアルセダイン14代目の王アラファントに息子が生まれた時、その子供がアルセダインの最後の王になることを予言し、「最後の王」の意味であるアルヴェドゥイと名付けた。

またマルベスは後のアルヴェドゥイの治世で、いずれ死者の道を通り抜けるイシルドゥアの世継ぎ(アラゴルン二世)が現れ、エレヒで死者の軍勢を招集することを予言した(マルベスの予言)

 

1899年 馬車族は浅地からカレナルゾンを急襲することを目論む。だがこれを察知したナルマキルの息子カリメフタール(ゴンドール30代目の王)はマルハリの息子マルフウィニと協同して反撃を計画した。

進撃してくる馬車族を迎え撃ったカリメフタールは、ダゴルラドでマルフウィニ率いる騎馬軍団と共にこれを挟撃し敗走させることに成功。

さらに奴隷となっていた北国人達がロヴァニオンで反乱を起こし、馬車族の野営地を破壊する。行き場を失った馬車族は東方へ逃げ帰った。

こうして馬車族の第一波は辛うじて撃退されたが、北国人は故国を失って散り散りとなり、ゴンドールは東方の領土を完全に失った。

馬車族は西方への憎しみと野心を抱いたまま東方で勢力を回復させ、南へ伸長してハラドや近ハラドの民と衝突するまでになったが、やがれこれらの民族は講和を結び、さらには同盟してゴンドールへの攻撃を計画するようになった(この展開にはサウロンの策謀があったと考えられている)

 

1900年 カリメフタールはミナス・アノールに白の塔を築く。

映画でもミナスティリス攻城戦の舞台となった第七層の城塞に聳える高さ50尋(300フィート、約91m)の塔である。

この塔の前にある噴水の庭には、白の木が植えられた。

 

1936年 オンドヘアがゴンドール31代目の王になる。彼の時代に南方王国と北方王国は、ドゥーネダインに敵意を持つ一つの意志が蛮夷や天災などを操って両王国に攻撃を加えていることに気付いた。

 

1940年 オンドヘアはアルセダイン王アラファントと協議し、長らく疎遠だった南北両王国の連携を新たにして同盟を結成した。

その一環として、自身の娘フィーリエルをアラファントの息子アルヴェドゥイに嫁がせた。

 

1944年 東方と南方の蛮夷はゴンドールを挟撃した。マルフウィニの息子フォルスウィニから警告を受けていたオンドヘアはゴンドール軍を北軍と南軍に分け、自らは北軍を率いて馬車族を迎え撃った。

ところが馬車族の戦車と騎兵からなる前衛部隊は予想以上に迅速かつ強力であり、ゴンドール北軍はモランノンの北のダゴルラドで陣を十分に整えられないまま蹂躙された。

これによりオンドヘアと、彼の二人の息子アルタミアとファラミアは討死した。

そのまま馬車族はイシリアンになだれ込んだが、勝利を確信して宴を張っていたところを、南方の敵を撃退して急遽北上してきた将軍エアルニル率いるゴンドール南軍および北軍の残党に急襲される。

馬車族は撃滅され、逃げ延びた者達も死者の沼地に追い落とされて殲滅された(野営地の合戦)

その後、アルヴェドゥイはイシルドゥアの直系の子孫として、またフィーリエルの夫として、ゴンドールの王位を要求した。

だがアルセダインの国威はゴンドールに比べると非常に小さなものになってしまっていたため、要求はオンドヘアの執政であるペレンドゥアを中心としたゴンドール人から拒否された。

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