第三紀 大いなる年、サウロンのゴンドール侵攻 -ロードオブザリング全史-

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ロードオブザリング
映画ロードオブザリングより引用

3019年3月4日 セオデンとガンダルフはヘルム峡谷を出て、アイゼンガルドに向かう。

フロドたちは黒門の北側にある、モランノンの荒廃地に到着する。

 

3019年3月5日 セオデンとガンダルフがアイゼンガルドに到着する。オルサンクの側まで行き、塔の中にいるサルマンを呼び出す。

ガンダルフはサルマンに投降と協力を呼びかけたが、サルマンは拒絶。サルマンはわずかに残った声の魔力を弄して籠絡を試みるも、ことごとく失敗に終わる。

サルマンが拒絶したため、ガンダルフは白の賢者としてサルマンの杖を折り、彼をイスタリと白の会議から追放した。

この時パランティアが塔から落とされ、ピピンが拾って、ガンダルフが預かった。

木の鬚にサルマンの監視を任せてオルサンクを立ち去った一行は夜営を行ったが、ピピンは、拾った石のことが気になって仕方がなかった。

そこでピピンは、ガンダルフが寝ている隙に石を持ちだし、その石を覗き込む。その石の中に見えたのはサウロンの姿だった。

ピピンの叫び声で夜営中の皆はすっかり目を覚ました。ピピンの拾った石はパランティアであり、アイゼンガルドとモルドールの間で連絡に使われていたものだった。

ピピンはサウロンの尋問を受けたが、幸い致命的なことを喋ってしまう前にすぐ尋問は終わり、指輪などの秘密は守られた。

ガンダルフはゴンドールの王位を継ぐべき者がこれを持つ権利があるとして、パランティアをアラゴルンに渡す。

その時、空飛ぶ獣に乗ったナズグルが空を横切った。ガンダルフは皆に直ちに出発するように言い、自分は飛蔭にピピンを乗せて、ゴンドールのミナス・ティリスへと飛蔭を走らせ始めた。

サウロンは裏切り者のサルマンがホビットを横取りしたものと考えたため、ナズグールはとうとうアンドゥインを越え、西方との全面戦争が開始された。

 

一方フロドたちは、ついにモルドールの黒門に到達した。他に道を知らないフロドは、望みを抱かないまま黒門を抜けることを考える。

だがゴクリは危険だと必死でフロドを止め、モルドールへ入るのに別の道があると言い出す。

モルドールの西壁であるエフェル・ドゥアスの山脈を西に沿って南へ行き、十字路から東、ミナス・イシルの方面に行くと、もっと警戒が薄いだろう秘密の道があるというのだ。

フロドはその案内にかけることにする。

 

3019年3月6日 アイゼンガルドから戻ろうとしていたアラゴルン、レゴラス、ギムリ、メリー、そしてセオデンとエオメルの一行は、野伏のハルバラドや、エルロンドの息子であるエルラダン、エルロヒアといった灰色の一行と合流。

セオデンは急ぎ馬鍬谷からエドラスに向かい、ローハン全軍を召集することを決める。その途上で立ち寄った角笛城で、メリアドク・ブランディバックを自らの小姓に取り立て、小馬のスティッバを与えた。

 

3019年3月7日 フロドたちはエフェル・ドゥアスの西側、イシリアンに入っていく。豊かな自然が残っていたイシリアンでは、ゴクリが捕まえてきた兎を、サムがシチューにしてフロドと共に食べ、久し振りのごちそうとなった。

だがその時の焚火の煙から、フロドとサムはイシリアンの野伏に見つかる。彼らのうちのひとりはファラミアだった。

フロドは慎重に目的を隠しながら、自分たちが裂け谷から出発したこと、途中までゴンドールのボロミアらと一緒だったことを話す。

その後、フロド達には見張りがつけられたが、ファラミアは戦いに出ていった。そしてサムは、イシリアンの野伏とハラド人が戦う様、さらにじゅう(ムーマク)を目撃する。だがゴクリは姿をくらましていた。

ファラミアは、ボロミアの遺体が船に乗せられ、アンドゥインを流れていったのを見たと言ってフロドを驚かせる。

ファラミアは彼らをヘンネス・アンヌーンまで連行することにしたが、始終丁重に扱うなど高潔な人柄を示した。

ヘンネス・アンヌーンまで連行されたフロドとサムはファラミアから取り調べを受ける。

だがその中でサムがつい口を滑らせ、指輪のことに触れてしまった。ファラミアは今までの話から、ボロミアが力尽くでフロドから指輪を奪おうとしたということを正確に考え当てた。

そしてファラミアが一つの指輪の危険性を正しく認識してそれを目にすることも触れることも望まなかったことで、二人の信頼を勝ち得る。

フロドの指輪滅却の任務を知ったファラミアは彼に協力し、フロドを送り出すことを決める。

 

3019年3月8日 アラゴルンは、パランティアを覗いて鍛え直された折れたる剣を示してサウロンに公然と挑戦する。最大の敵の一人が指輪を手に入れたかもしれないこの事態に、サウロンは大いに怒りかつ恐れた。

アラゴルンはパランティアの遠方を見る力によって、ゴンドール南方から脅威が迫っていることを知った。

そこでアラゴルンはエオメルやローハンの軍勢とは別れ、レゴラスとギムリ、そして灰色の一行とともに、自分のために届けられた乗馬ロヘリンにまたがって、死者の道を経由してエレド・ニムライスの地下を南へ渡り、エレヒへと向かうことにする。

エオウィンはアラゴルンを思い止まらせようと努めたが、それができないと悟ると自らの心の内を打ち明け、共に戦場に連れて行ってくれるよう懇願する。

しかし聞き届けられず、アラゴルンは彼女を振り切って死者の道へ旅立った。エオメルとアラゴルンは戦場で再会することを期するが、死者の道の不吉な伝承を良く知るエオメルはそれを絶望視していた。

アラゴルンはエレヒにて、イシルドゥアの呪いによりこの地に縛られていた死者の軍勢を招集した。

 

一方、ヘンネス・アンヌーンでファラミアによって夜明け前に起こされたフロドは、ヘンネス・アンヌーンから見える池の方に連れて行かれる。

そこで、フロド達とはぐれていたゴクリが魚を捕ろうとしているのを見つけた。フロドの要望でゴクリは殺されずに捕らえられた。

それからフロドはゴクリの案内で、今はミナス・モルグルと呼ばれているミナス・イシルの側にある秘密の道を通ってモルドールに入るつもりであるという計画を話した。

ファラミアは、その計画やゴクリを信用することに難色を示したものの、死罪になるはずだったゴクリの命を助け、ミナス・ティリスへ連行する決まりになっていた三人を釈放すると、援助と祝福を与えて送り出した。

 

ゴンドールではデネソールが七つの烽火山に点火してローハンの救援を求める。

烽火山に次々と火が点る様子を、ミナス・ティリスに向かってアノリアンを通行中だったガンダルフとペレグリンが目撃した。

 

3019年3月9日 ガンダルフとピピンはミナスティリスに到着し、ゴンドールを統治する執政デネソールに謁見する。

ピピンは不意に沸き起こった自尊心とボロミアへの恩からから、デネソールに奉公を願い出る。これは頑なになっていたデネソールの心をわずかに開かせ、ペレグリンは奉公を嘉納されて城塞の近衛兵として彼に仕えることになった。

ファラミアはモルドールから暗闇が流出しはじめたことで開戦を悟り、父に事態を報告するために危険を冒してナズグールの影の下を通り、ミナス・ティリスへ向かう。

アラゴルンは死者の軍勢と共にエレヒを出て東進する。

セオデン、エオメル、メリーらローハンの乗手たちは兵の召集のため馬鍬砦に到着。そこでエオウィンより、アラゴルンら灰色の一行が死者の道へ向けて出発していったことを聞く。

馬鍬砦には、既にガンダルフの忠告によってローハン全軍が集結しており、さらに一行が到着した夜にミナス・ティリスから、ゴンドールの危急を知らせ援軍を要請する赤い矢を携えてきた使者ヒアゴンがやってくる。

フロドとサムはモルグル谷の谷底のモルグル道路を通過する。

 

3019年3月10日 モルドールが送り出した暗闇のために曙光のない朝となり、サウロンが西方世界との全面戦争を開始したことが知れる。

セオデンは召集した1万を超す全軍から、国の防衛のために残しておかなければならない人員を除いた約6000名の騎兵を率いて直ちにミナス・ティリスへの行軍を開始する。

この時、エオウィンに留守を任せ、またメリアドクは迅速な行軍に耐えられないとして、それぞれエドラスに残していくことを決めた。しかしそれはエオウィンとメリアドクにとっては不服なことであった。

そのため男装してデルンヘルムを名乗ったエオウィンは、メリーを連れて密かにセオデンの長征に同行する。

 

ファラミアは翼ある獣に襲われながらもミナス・ティリスに戻ってきて、ガンダルフにより救出された。

だがデネソールはファラミアが独断でフロド達を釈放し、みすみす一つの指輪を敵地へ送り込んだことに激怒。

デネソールが諸卿にオスギリアスの防衛を求めると、ファラミアは亡きボロミアの代わりとして、この過酷な要求を引き受ける。

 

黒門から出撃したモルドールの軍勢はアンドゥインの渡河点であるカイア・アンドロスを奪い、アノリアンへ侵入し、ローハン軍を遮断すべくドルーアダンの森周辺の西街道に展開した。

またミナス・モルグルの前までやって来たフロドたちも、ナズグルが率いる大軍勢がオスギリアスへ向けて出撃するのを目撃する。

そのためフロドたちはミナス・モルグルを避け、キリス・ウンゴルの峠へ向かう階段を上っていく。

 

3019年3月11日 ファラミアはオスギリアスへ出陣する。東ローハンは北から敵の侵入を受ける。ロスローリエンもドル・グルドゥアの軍勢から攻撃されるが防衛する。

アラゴルンたちはギルライン川の港であるリンヒアを通過。ラメドンの人間と海賊がリンヒアの浅瀬の争奪戦を行っていたが、死者の軍勢がもたらした恐怖によって双方とも遁走した。

その中でゴンドールのラメドンの領主、アングボールだけは屈せずに踏み止まって灰色の一行を出迎えた。アラゴルンは彼に民を集めて一行の後を追うよう命じた。

その後アラゴルンたちは川を渡ってレベンニンに入る。レベンニンの民も灰色の一行の許に集い、艦隊に乗り組んでペレンノール野の合戦に馳せ参じた。

ゴクリはシェロブを訪問。フロドとサムをトレヒ・ウンゴルまで誘導し、シェロブの餌とすることで一つの指輪を奪回しようと謀った。

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