中つ国の星の話

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ロードオブザリング
Varda | Heroes and Villains Wiki | Fandomより引用

中つ国に輝く星のほとんどは星々の女王と呼ばれるヴァルダ・エレンターリによって作られました。

中つ国ではエルベレスとも呼ばれ、エルベレスは光の中に力と喜びを見出したアイヌであり、エアの全領域を知悉していました。

 

二つの木、銀の木テルペリオンと金の木ラウレリンがアマンを照らしていた時代。二つの木の光は中つ国までは届かず、中つ国は暗闇に包まれていました。

そんな中で中つ国でエルフの目覚めが近付くと、エルフが暗闇の中で目覚めることのないよう、ヴァルダはヴァルダの泉に溜められたテルペリオンの銀の雫から星々を創造しました。

これはヴァラールがアルダに入って以来成した仕事のうち、最大のものだったといいます。

 

そして最後の戦いを予告するメネルマカール(オリオン座)とメルコールへの挑戦として空に上げたヴァラールの鎌、ヴァラキアカ(北斗七星)を完成させて仕事を成し遂げた後、エルフが目覚めます。

エルフが最初に目にしたものは天空の星々でした。そのため彼女はエレンターリ「星々の女王」と呼ばれ、エルフから最も崇拝されています。

 

上記のことからロードオブザリングの世界に輝く星々はほとんどがヴァルダ・エレンターリによって作られたものですが、いくつか例外もあります。

その例外として月と太陽が挙げられます。この二つの星はもっと後に作られました。

二つの木がモルゴスとウンゴリアントに害された後、銀の木テルペリオンが最後に生じさせた銀の花から月が作られ、金の木ラウレリンが最後に生じさせた黄金の果実から太陽が作られます。

ヤヴァンナが銀の花を摘み取り、マンウェが聖め、アウレとその一族が作った入れ物に収められた月の島は、マイアのティリオンによって舵が取られ、同じくヤヴァンナが黄金の果実を摘み取り、マンウェが聖め、アウレとその一族が作った入れ物に収められた太陽の船は、マイエのアリエンによって導かれることになります。

二つの木のうち、テルペリオンの方がラウレリンより年長であったのと同様、月は太陽よりも年長であるとされ、先に準備が整えられて空に昇りました。

 

しかし月の運行を担うティリオンは気まぐれで進路と速度が定まらず、太陽を担うアリエンに接近しすぎて、太陽の光を遮ったり、黒く焼け焦げることがありました。

そのためヴァルダは両者の運行を変更し、月は太陽が西に沈んだ後に東から昇り、西に沈んだ後は大地の下を通ってまた東から昇るようにします。

しかしそれでもティリオンの気まぐれとアリエンに引き寄せられる傾向は変わらず、月の運行が太陽に比べて不規則な状態は現在も続いています。

時折日食や月食が起こるのはそのためなのです。

 

月と太陽はモルゴスとその配下にとっては大きな恐怖となる対象でした。そのため月はモルゴスの送り出した影の精たちによって攻撃を受けたことがありましたが、これはティリオンに撃退されました。

また、火の精アリエンは非常に力が強く、弱体化したモルゴスは、もはやアリエンと彼女が担う太陽の光に耐えられず、為す術がありませんでした。

しかし太陽の光はウンゴリアントの毒によって損なわれた二本の木から生じた不完全な光でもあり、それに照らされる中つ国にあってはいかなるものも生者必滅のならいを免れえず、速やかに過ぎ去る時の中にあって、上古より続く多くのものは衰え失われていくことにもなります。

時に強すぎる太陽の光が害となるのはウンゴリアントの毒のせいなのです。

 

そして我々の世界で明けの明星、宵の明星と呼ばれる金星もヴァルダによって作られた星ではない例外の星です。

金星はモルゴスに追い詰められた中つ国からアマンへ助力を請うために航海をしたエアレンディルです。

エアレンディルの願いは聞き入れられて怒りの戦いでモルゴスは滅ぶことになりますが、彼が再び中つ国に戻ることは許されませんでした。

彼が乗っていたヴィンギロトは天空を航行する船となり、額にシルマリルを結びつけたエアレンディルはそれに乗って空の彼方、はるか虚空へまでも航海することになります。

そして中つ国では、ヴィンギロトが虚空に向かうときと虚空から帰ってくるとき、つまり明け方と宵の時間に空に見ることができます。

我々の世界で「明けの明星」「宵の明星」として知られているのが、エアレンディルの星なのです。

また、ガラドリエルがフロド・バギンズに与えた玻璃瓶はエアレンディルの光を集めて閉じ込めたものです。

 

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