アラゴルンがつけていた指輪の話

スポンサーリンク
ロードオブザリング
映画ロードオブザリングより引用

映画でアラゴルンがつけていた指輪はバラヒアの指輪と言います。

この指輪の歴史を紹介していきたいと思います。

 

バラヒアの指輪は元々第一紀にエルフの王フィンロド・フェラグンドが、エダインの英雄バラヒアに贈った指輪です。

サウロンの一つの指輪よりもはるかに長い歴史を持ち、上古から続くエルフと人間の絆を示しているものです。

 

ダゴール・ブラゴルラハの戦いにおいてフィンロドがモルゴスの軍勢に包囲された時、ベオル家のバラヒアは血路を開いてフィンロドを救出します。

この恩に報いるため、フィンロドは「バラヒア及びその一族がいかなることであれ難渋することがあればこれを助ける」との誓いを立て、友情と援助の証として指輪をバラヒアに与えました。

その後バラヒアはサウロンの配下のオークに襲撃されて殺され、指輪をつけたその片手はオークの隊長に手柄の印として持ち去られようとしましたが、これをバラヒアの息子ベレンが追跡し、隊長を殺して指輪と片手を奪回しました。

後にシルマリルを求める難題を課されたベレンは、この指輪を身の証としてフィンロドの許を訪れます。

フィンロドはかつて立てた誓いを違えることなくベレンを助け、トル=イン=ガウアホスの地下牢で巨狼に襲われた時、ベレンの身代わりになって命を落としました。

 

その後バラヒアの指輪はベレンの息子ディオル、その娘エルウィング、その息子エルロスと伝えられていき、ヌーメノール王家が所有する宝器の一つとなります。

ヌーメノール4代目の王タル=エレンディルは指輪を娘のシルマリエンに与え、シルマリエンはアンドゥーニエのエラタンと結婚し、アンドゥーニエ領国の初代領主であるヴァランディルの母となったことから、以後はアンドゥーニエ領主の宝として受け継がれていきます。

そしてアンドゥーニエ領主の末裔であるエレンディルは忠実なる者を率いてヌーメノールの没落を逃れ、中つ国に亡国の民の王国を創建します。

彼の手によってバラヒアの指輪も没落から救われ、指輪は北方王国アルノールに伝わる宝器の一つとなりました。

 

第三紀になると北方王国アルセダインの最後の王アルヴェドゥイはアングマールに逐われて落ち延びた先で雪人ロスソス族の援助を受けます。

船が王を助けに来た時、アルヴェドゥイはロスソスの族長に謝礼としてバラヒアの指輪を渡し、「これはそなたの助けにはならぬだろう。しかしもしそなたが窮迫するようなことがあれば、わが縁者がそなたの望む限りのものを支払ってこれを買い戻すだろう」と約束しました。

アルヴェドゥイの乗った船は氷雪のためフォロヘルの海に沈んでしまいましたが、指輪はロスソスに預けられたことで沈没を免れます。

そして後に王の言葉どおり北方のドゥーネダイン(野伏)によって買い戻されました。

 

買い戻された指輪は他の北方王国の宝器(ナルシルの破片、アンヌーミナスの王笏、エレンディルミア)と共に裂け谷のエルロンドの手に預けられました。

そしてアラゴルン二世が成人した時、エルロンドは指輪をアラゴルンに与えます。

その後アラゴルンとアルウェンがケリン・アムロスで婚約の誓いを交わしたとき、アラゴルンからアルウェンに与えられたのです。

コメント