ゴンドールの白の木の話

スポンサーリンク
ロードオブザリング
映画ロードオブザリングより引用

ゴンドールのミナスティリスに植えられていた白の木は、もともと二つの木の時代に輝いていた銀の木テルペリオンを模して作られたガラシリオンという植物です。

アマンに住むエルフのために植えられた植物ですが、第二紀に航海してきた上のエルフが、その実生の一つをヌーメノールに持ち込み、アルメネロスの王宮に植えられてニムロスと呼ばれるようになります。

ヌーメノールが没落していくと共にニムロスも放置されますが、ヌーメノール第24代の王タル=パランティアは放置されていたニムロスの手入れを行い、「この木が枯れる時はヌーメノール王家も滅びる」と予言します。

 

しかしヌーメノールで権勢を得たサウロンはヌーメノール第25代の最後の王アル=ファラゾーンにニムロスを伐り倒すよう執拗に促し、最初は躊躇したアル=ファラゾーンも結局は要求に屈してしまいます。

伐られたニムロスはサウロンの大寺院の祭壇に最初に火を点じる薪にされ、燃えるニムロスから立ち昇る煙は雲となってヌーメノールの空に七日間留まった後、ゆっくりと西へ去っていきました。

しかしこの凶事が起こる前にイシルドゥアは危険を冒してニムロスの実を救い出しており、この実から芽吹いた実生はヌーメノールの没落を逃れて中つ国に運ばれます。

そして第三紀に入ると、イシルドゥアは最後の同盟の戦いで落命した弟アナーリオンを偲び、実生を弟の居城ミナス・アノールの城塞に植えました。

これが二代目の白の木となります。

 

その後第三紀1636年に悪疫の流行によってゴンドール第26代目の王テレムナールが病死すると、この白の木も枯死してしまいます。

テレムナールの息子でゴンドール第27代目の王タロンドールは保たれていた実生をミナス・アノール(後のミナス・ティリス)の城塞に植えてこの木が三代目となります。

しかしこの三代目の木も第三紀2872年に当時の執政ベレクソール二世が死ぬと、白の木は再び枯死してしまいます。

既に王統は絶えており、新たな実生の若木が見つからなかったため、枯れた木は「王還ります時まで」そのまま噴水の庭に残されました。

映画で出てきた白の木は枯れた三代目の木ということになります。

 

その後、指輪戦争が終わると、忘れ去られていた実の一つが、ミンドルルイン山の高所にある古の聖所に隠されていることが判明します。

第三紀の3019年6月25日。帰還を果たしたエレスサール王(アラゴルン)はガンダルフに導かれて聖所を訪れ、この忘れられた実から生じた若木を発見します。

若木は王の手によって噴水の庭に移植され、四代目の白の木となり、花を咲かせました。

コメント