ロードオブザリング世界での最強候補を種族ごとに見ていきます。
今回は最強のヴァラールを考えてみましょう。
ヴァラールはマイアの上に位置する上位精霊です。
ヴァラールの最高位者は風の王、マンウェ・スーリモ。
創造神イルーヴァタールの考えを最もよく理解するものであり、イルーヴァタールの代理人として、平和のためにアルダを統治する者です。
かつてガンダルフもマイアのオローリンだった頃はマンウェに仕えていました。
強さという面でも力の戦いで雷雲を呼び寄せてバルログ軍団を壊滅させるなど恐るべき強さを示しています。
マンウェの妃が星々の女王と呼ばれるヴァルダ・エレンターリ(エルベレス)。
エルベレスは光の中に力と喜びを見出し、エアの全領域を知悉していました。
エルベレスは天空に新しい星々と星座を作りました。
これはヴァラールがアルダに入って以来成した仕事のうち、最大のものだといいます。
エルベレスの御名には力があるとされ、フロド・バギンズは風見が丘でナズグールに襲われた時、無意識にその名を唱えたことによって救われました。
ナズグールにとっては御名だけで恐ろしい打撃であるといいます。
サムワイズ・ギャムジーもキリス・ウンゴルでシェロブと対峙した時、エルベレスの御名を唱えることによって心が奮い起こされ、玻璃瓶の光を呼び起こすことができました。
マンウェに次ぐ力を持っていたと言われるのが水の王ウルモ。
ウルモの力は河川や海はもとより、雲や雨から地下水脈にいたるまでアルダをくまなく巡っています。
ウルモは水を通して子らの嘆く声を聞くことができ、また水の調べを通じて自らの言葉をかれらに伝えることができました。
また、彼はイルーヴァタールの音楽を最もよく理解する者であり、その音楽の谺は水を通じて今に伝わっているとされます。
人間やエルフが波の音に耳を澄ませ、心惹かれるのはそのためです。
ウルモはヴァラールのほとんどの者が中つ国を見捨てた後も、エルフと人間を深く愛し、かれらと中つ国の大地のことを常に気にかけていました。
最も中つ国の民を愛し、中つ国の民に愛されたヴァラールと言えるでしょう。
工人アウレはマンウェやウルモと共にアルダ創造時に中心的な役割を果たしたヴァラで、陸地とすべての物質を形成した偉大な工人です。
また独断でドワーフを生み出した者でもあります。
アウレはあらゆる技術に精通しており、さまざまな細工物や建造物を造り出し、惜しげもなく人に与え、また技を教えることを喜びました。
強者トゥルカスはヴァラールの中で最も力と武勇に優れるヴァラと言われます。
両の手のみを武器とし、地上を走るもの全てを追い越す疲れ知らずの俊足を持ち、角力や力比べを好みました。
力の戦いでは、ウトゥムノの深奥に追い詰められたメルコールと組み打ち、遂に彼を打ち負かしました。
狩人オロメは白馬ナハールに跨り、大角笛ヴァラローマを吹き鳴らして怪物や残忍な獣を狩る偉大なる狩人です。
オロメは中つ国を非常に愛し、他のヴァラールがアマンへ立ち去った後も最後までそこに足を運んだヴァラであり、メルコールの生み出した怪物を狩りたてては大陸のはるか東の奥地まで馬を進めることが度々ありました。
そのためメルコールはオロメの侵攻を阻むために霧ふり山脈を隆起させたり、目覚めたばかりのエルフの下に騎馬姿の悪霊を送り出して、エルフがオロメを怖れるように仕向けたりしました。
トゥルカスほど強くはないが、怒ればトゥルカスより恐ろしいといいます。
そしてメルコールももかつてはヴァラールの一員でしたが、度重なる叛逆によってその座を追われ、ヴァラールの地位を剥奪されました。
メルコールは自身に仕える勢力を構築してアルダを侵食することに力を費やしたため、徐々に自身の力は弱体化していきました。
しかしかつては「最も力あるもの」と呼ばれた最強のヴァラールでした。
メルコールには全アイヌアの中で最大の力と知識が与えられており、そればかりでなく他のヴァラールの資質をもいくらかずつ分け与えられていました。
マンウェとは兄弟ですが、全盛期には一睨みするだけでマンウェの心を挫くことができるほど、強さには差があったといいます。
というわけでヴァラールの最強候補について紹介してみました。
まさに神々の戦いという感じがしますね。
これにて各種族の最強候補を考えるシリーズは完結となります。
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