ロードオブザリング力の指輪 シーズン1、エピソード2解説

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ロードオブザリング

ロードオブザリング力の指輪、シーズン1、エピソード2は海に落ちたガラドリエルのシーンから始まりました。

そして場面は変わって隕石に乗って落ちてきた謎の人物とハーフットの少女ノーリが出会うシーン。

会話からトロル、人間、エルフの可能性が排除されます。イスタリ(魔法使い)の誰かとも思いましたが、原作ではイスタリが中つ国にやってくるのは第三紀ですし、船でやってくるんですよね。

この謎の人物の正体はまだ明らかになりません。

 

そしてエルフの鍛冶師の国と紹介されたエレギオンのシーンへ。

エレギオンはケレブリンボールが領主であり、後に力の指輪が作られる地です。

実は映画でもエレギオンの跡地は登場していまして、裂け谷を出発した旅の仲間が直後のシーンで通る後ろの廃墟や、ボロミアがメリー、ピピンに剣の稽古をしていた時にサルマンが放ったスパイ、クリバインの偵察を受けたシーンのあの場所がかつてのエレギオンです。

 

そこでのエルロンドとケレブリンボールの会話ではフェアノールとシルマリルの話が出てきます。

シルマリルについて「ヴァリノールの光を宿す宝石」と紹介されていましたが、これはノルドールエルフの歴史において史上最高の天才と称されるフェアノールが二つの木の光を生きたまま込めて作った宝玉です。

その光は、ダイアモンドよりも硬く、何人も傷つけることの出来ない器に込められましたが、これがいかなる物質から造られていたのかはフェアノールの他に誰も知りません。

 

ちなみにフェアノールはガラドリエルと血縁関係にあります。

ガラドリエルの父、フィナルフィンはフェアノールの異母兄弟。つまりフェアノールとガラドリエルは人間の関係図で言えば伯父、姪の関係にあたります。

しかし若い頃のガラドリエルはフェアノールをよく思っていなかったようで、フェアノールがガラドリエルの美しい髪の毛を分けてほしいと三度頼んだものの、ガラドリエルは頑なに拒み、それがフェアノールにシルマリルを制作することを思い立たせたといいます。

後にガラドリエルがギムリに三筋の髪を与えたのとは対照的なエピソードですね。

 

そんなフェアノールの輝きに魅せられたモルゴスがウンゴリアントと共にヴァリノールの二つの木を急襲し、フェアノールの父フィンウェを殺害し、シルマリルを奪って中つ国へ逃走。

そのモルゴスを追ってフェアノールと彼に従うノルドールエルフが中つ国に渡り、モルゴスへの復讐とシルマリルの奪還のために戦ったのが第一紀の宝玉戦争です。

 

そしてエルロンドはケレブリンボールの創造のために必要な巨大な鍛冶場を作るためにドワーフに協力を求めることになります。

エルロンドとケレブリンボールはドワーフの王国、カザド=ドゥームへ。

このカザド=ドゥームは後のモリアです。正確にはカザド=ドゥームが廃墟となり、オークやバルログが住み着いた恐ろしい場所になってからの呼び名がモリアです。

第二紀にカザド=ドゥームとエレギオンが交易によって大きく栄えたというのは原作の史実通り。

映画に出てきたモリアの正門(「唱えよ友、そして入れ」という合言葉で開いた扉)も後にケレブリンボールとドワーフのナルヴィが共に作ることとなります。

 

そして出てきたのはエルロンドの旧友、ドゥリン王子。

ドゥリン王子は原作には登場しませんが、年代と描写を鑑みるにドゥリン王がドゥリン三世でドゥリン王子がドゥリン四世ということになるでしょう。

ドゥリンというのは元々ドワーフの七氏族の一つであり物語に登場する主要ドワーフである長鬚族の父祖の名です。

非常に長寿だったことと、彼の世継ぎの中に彼とそっくりな者が何度も生まれたため、不死のドゥリンの名で知られ、彼にそっくりであったためドゥリンの名を受け継いだのがドゥリン三世やドゥリン四世です。

 

ドゥリン四世は原作に登場しないため、エルロンドとドゥリン王子のエピソードは全てオリジナルストーリー。

ドワーフの忍耐の儀式の場面でドゥリン王子から「アウレ」の名が語られますが、アウレこそがドワーフの創造主です。

アウレは世界創造時に中心的な役割を果たしたヴァラールで、陸地とすべての物質を形成した偉大な工人です。

 

ガラドリエルと船のシーンは全くのオリジナルエピソードなので解説できるような部分はありません。

最後に残ったハルブランドと名乗る男性は誰なのか。今後どうストーリーに関わっていくのか。

アロンディルやブロンウィン親子が襲われるシーンも現時点では今後にどう繋がっていくか全くわかりません。

サウロンが徐々に動き出しているということを示しているのでしょうか。

テオが見つけた剣もモルグルの刃にしか見えません。

 

ドワーフパートのラストシーンはエルロンドが以前カザド=ドゥームを訪れた時から見違えるように発展していることからもなんとなく想像がつきますが、これは後にドラマ内で語られることになると思うので今は触れないでおきましょう。

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