ヌーメノールの歴代王族について

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ロードオブザリング
Númenor - Tolkien Gatewayより引用

ゴンドール歴代王族の先祖でもあるヌーメノールの歴代王族についてまとめます。

ヌーメノールは第一紀に中つ国でエルフの友としてモルゴスと戦った人間であるエダインの三家のために、水没したベレリアンドの代わりにヴァラールから褒美として与えられた、大海に浮かぶ島国です。

初代の国王はエルロンドの兄弟エルロス・タル=ミンヤトゥア。ヌーメノールに住んだ人々は、ヌーメノール人もしくはドゥーネダインと呼ばれました。

 

・初代 エルロス・タル=ミンヤトゥア 第二紀32~442年

エアレンディルとエルウィングの息子でエルロンドの兄弟。ヌーメノール王家の始祖である半エルフで、第一紀末にシリオンの港に生まれます。

フェアノールの息子たちによる襲撃時にエルロンドと共に捕虜になりますが、フェアノールの次男マグロールに養育されました。

怒りの戦いの後、エルロスは人間として生きる道を選び、生き残ったエダインを率いてヌーメノールへ渡ります。

エルロスはヌーメノールの最初の王となり、クウェンヤで「初代王」を意味するタル=ミンヤトゥアと呼ばれました。

エルロスは人間の宿命である寿命によって死にますが、それまでに500年生き、ヌーメノールの王として410年間統治を行います。

エレンディルは彼の末裔にあたり、アラゴルン二世も更にその末裔にあたります。

 

・2代目 ヴァルダミア 442~443年

エルロスの長男。エルフや人間から古い伝承を採集するのに熱心だったためノーリモン(伝承の人、の意)と呼ばれました。

父エルロスが死んだ時381歳と高齢だったこともあり、自分は王位を継ごうとはせず息子のタル=アマンディルに王位を譲ります。

しかし記録では、在位が1年間の2代目の王として扱われます。これ以降、ヌーメノールの王は死ぬ前に世継ぎへ譲位することが習わしとなりました。

 

・3代目 タル=アマンディル 442~590年

祖父であり、初代の王であるエルロスの死後、父のヴァルダミアから王位を譲られました。

そのため実質的には2代目の王ですが、記録上では3代目の王となります。

 

・4代目 タル=エレンディル 590~740年

祖父ヴァルダミアが集めた伝承を本に纏めたため、パルマイテとも呼ばれました。

長子はアンドゥーニエの領主家の祖であるシルマリエン。

シルマリエンはアンドゥーニエのエラタンと結婚し、アンドゥーニエ領国の初代領主であるヴァランディルの母となります。

以後この家系からアンドゥーニエの領主が出ることになり、その末がアマンディル、エレンディル、イシルドゥアにあたります。

また、父タル=エレンディルからヌーメノール王家の宝器の一つ、バラヒアの指輪も受け継ぎます。

これはアンドゥーニエの領主に代々受け継がれ、ヌーメノールの没落からも救われ、アルノールの宝器となり、やがてアラゴルン二世の手に渡ります。

ヌーメノールの王位はタル=エレンディルの三番目の子で、唯一の息子であるタル=メネルドゥアが継ぎました。

 

・5代目 タル=メネルドゥア 740~883年

本名はイーリモンですが、星の伝承を愛したため、「メネルドゥア」の称号で呼ばれ、「星を見る者(Star-watcher)」の意であるエレンティアモとも呼ばれました。

気性は穏やかで思索の人であり、王位を継ぐまでは、星の観測のためにヌーメノールで最も空気の澄んだ土地であるフォロスタールに塔を建てて住まっていました。

一方息子のアルダリオンはメネルドゥアとは正反対の気性の持ち主で、航海による冒険を好みました。

アルダリオンとは一時不仲でしたが、ギル=ガラドからの親書で、アルダリオンとギル=ガラドの親交と中つ国でのサウロンの勃興を知ると、王の会議の反対を押し切って通例より早くアルダリオンに王位を譲りました。

 

・6代目 タル=アルダリオン 883~1075年

本名はアナルディルですが、造船のための植林を盛んに行ったため、早くからアルダリオンの名で知られました。

エリアドールのグワスロの河口に新たにロンド・ダイアの港を築き、ギル=ガラドに協力して、新たに勃興しつつあったサウロンの勢力に対抗しようとします。

アルダリオンは母方の祖父ヴェアントゥアの影響で少年の頃から航海を愛し、中つ国のギル=ガラドと親交を結びました。

しかし、身を固めるべき年齢になっても、アルダリオンが航海にばかり情熱を注ぐことを快く思わなくなった父メネルドゥアからは不興を買います。

心から望んで妻としたエレンディスとの結婚後も航海への情熱を捨てられなかったアルダリオンは、ヌーメノールにエレンディスと幼い娘アンカリメを置いて、再び中つ国への長い航海に旅立つと、これが原因でアルダリオンはエレンディスと不和になり別れます。

二人の間にはアンカリメの他に子はいませんでした。

ヌーメノールでは、古くからの慣習として、女子は王位を継げないことになっていましたが、アルダリオンは一人娘に王位を継がせたいが為に自ら法を改め、王に息子がいない場合には最年長の娘が王位を継ぐとしました。

 

・7代目 タル=アンカリメ 1075~1280年

ヌーメノール最初の女王でタル=アルダリオンとエレンディスの唯一の子。

誇り高く我が儘な性格で、最後の王妃タル=ミーリエルを除いては、エルロスの家系の中でも最も美しい女性であったといいます。

若い頃は求婚者を避けてエメリエで羊飼いの生活を送っていたことから、クウェンヤで「羊飼姫(Princess Shepherdess)」の意であるエメアウェン・アラネルと呼ばれていました。

長い間結婚しませんでしたが、従兄のソロントが王位を狙っていたため、ソロントへの牽制のためにハルラカールと結婚し、タル=アナーリオンの母となります。

しかし後に夫とは不仲になりました。

隠居していた父タル=アルダリオンが死ぬと、彼の政策の多くを廃止してギル=ガラドへの援助も打ち切りました。

 

・8代目 タル=アナーリオン 1280~1394年

目立った記述無し。

 

・9代目 タル=スーリオン 1394~1556年

タル=アナーリオンの第三子ですが、二人の姉は王の世継になることを拒否したので、彼が王位を継ぎました。

 

・10代目 タル=テルペリエン 1556~1731年

ヌーメノール二人目の女王。

生涯結婚せず第二紀1731年に死去し、王位は弟イシルモの息子であるミナスティアが継ぎました。

 

・11代目 タル=ミナスティア 1731~1869年

アマンへの憧れから、ヌーメノール西岸のアンドゥーニエに近いオロメトの丘に塔を建て、一日の大半をその塔から西を眺めて過ごしたのでミナスティアの名で呼ばれます。

彼はサウロンと戦うギル=ガラドに、キアヤトゥアを提督とする大艦隊を援軍として送りました。

彼の艦隊の到来によって灰色港に追い詰められていたギル=ガラドとヌーメノール人は一転して勝利を収めます。

さらにキアヤトゥアは分遣艦隊をグワスロ河口のヴァンヤロンデに上陸させ、サルバドに撤退したサウロンを挟み撃ちにして完全に撃破しました。

 

・12代目 タル=キアヤタン 1869~2029年

名はクウェンヤで「造船王(the Shipbuilder)」の意味。

父タル=ミナスティアのアマン(西方)への憧れを軽蔑し、王位につくまでは東へ、北へ、南へと航海して落ち着かない心をなだめました。

王位を譲られてからはヌーメノールを160年間統治しましたが、貪欲な王として知られ、王直属の大艦隊を建造し、配下の者に中つ国から貴金属や宝石を持ち返らせ、中つ国の人間に圧制を強います。

タル=キアヤタンと次のタル=アタナミアの治世にマンウェはヴァラールの禁に不満を持つヌーメノール人を誡める使者たちを送りました。

 

・13代目 タル=アタナミア 2029~2221年

父タル=キアヤタンに似て傲慢で、配下のヌーメノール人を使って中つ国沿岸地方の人間から過重な貢物を取り立てました。

アタナミアとその追従者はヴァラールの禁に公然と反発するようになりましたが、ヴァラールを恐れるだけの分別はあったので、敢えて禁を破ろうとはしませんでした。

また、それまでのヌーメノールの王は老いると世継ぎに王位を譲り、その後自分の意志で世を去るのが慣わしでしたが、アタナミアは最期まで譲位せず、生に執着して耄碌しても生き続けようと足掻いた最初の王でした。

そのため「未練者」とも呼ばれます。

 

・14代目 タル=アンカリモン 2221~2386年

彼の治世にヌーメノール人はヴァラールとエルダールを敵視した王党派とヴァラールとエルダールへの敬愛と親交を保ち続けた忠実なる者に分裂しました。

王党派はエルフ語を使わなくなりますが、古の慣習を破ることで災いを招くことを恐れ、王の称号には引き続きクウェンヤの名を用います。

彼の治世以降、メネルタルマの聖所に最初の果実を供える風習は疎かにされました。

また、父タル=アタナミアと同じく死ぬまで王位にありました。

 

・15代目 タル=テレムマイテ 2386~2526年

テレムマイテはクウェンヤで「銀の手をした(Silver-handed)」の意味で、銀を愛好したためにこの名で呼ばれます。

特にミスリルを好み、配下に集めさせていました。

彼の頃から王位は生前の譲位ではなく、死去に伴う継承が常となりました。

 

・16代目 タル=ヴァニメルデ 2526~2637年

ヌーメノール3人目の女王。

政治に関心を持たず、専ら音楽と踊りを好み、実権は夫のヘルカルモが握っていました。

ヘルカルモは妻が死ぬと、王の世継である息子アルカリンを押しのけ、タル=アンドゥカルを名乗って王位につきますが、歴史的には正統な王として認められていません。

 

・17代目 タル=アルカリン 2637~2737年

母である女王タル=ヴァニメルデの死後、世継ぎであったアルカリンが王位を継いでヌーメノールを統治するはずでしたが、父のヘルカルモが存命の間は、ヘルカルモがタル=アンドゥカルを名乗ってヌーメノールを統治していました。

しかしヘルカルモは王位にあったとは認められず、16代目のタル=ヴァニメルデを継いで、タル=アルカリンが正統な17代目の王とされています。

 

・18代目 タル=カルマキル 2737~2825年

即位前の若い頃は偉大な大将であり、中つ国の沿岸地方に広大な領土を獲得しました(カルマキルの名もそれに由来します)。

結果的にサウロンの憎しみを買いますが、サウロンは海岸から離れた東方に退いて時機を待ちます。

王党派からはアル=ベルザガールと呼ばれ、アドゥーナイク(ヌーメノールの共通語)の名で呼ばれた最初のヌーメノール王となりました。

 

・19代目 タル=アルダミン 2825~2899年

目立った記述無し。

 

・20代目 アル=アドゥーナホール 2899~2962年

アドゥーナイクで「西方の王(Lord of the West)」の意。

アドゥーナイクの称号で即位した最初の王で、彼の治世よりヌーメノールにおいてエルフ語の使用や教授が禁止されました(忠実なる者の間でのみ隠れて使われた)。

しかし古くからの慣習を完全に断ち切ることが不吉に思われたため、王統譜にはクウェンヤのタル=ヘルヌーメンの名で記されました。

また、それまではマンウェの称号として避けられていた「西方の王」の名を用いたことも、忠実なる者たちにとっては不遜に思われました。

彼の治世からトル・エレッセアの船は滅多にヌーメノールへ来なくなり、来ても島の西岸へ密かに訪れるだけとなります。

 

・21代目 アル=ジムラソーン 2962~3033年

目立った記述無し。

 

・22代目 アル=サカルソール 3033~3102年

目立った記述無し。

 

・23代目 アル=ギミルゾール 3102~3177年

忠実なる者を弾圧したため、当時の忠実なる者の最大の敵と目された人物。

彼は主に島の西部に住んでいた忠実なる者を東部へと立ち退かせ、その後も彼らを監視します。

エルダール語の使用を全面的に禁止し、エルダールがヌーメノールに入ることを禁じ(当時はまだトル・エレッセアの船が密かに島の西岸を訪れていた)、彼らを歓迎する者も罰しました。

また何者も崇めず、メネルタルマのイルーヴァタールの聖所にも赴きませんでした。

彼の治世にニムロスの木は手入れされることがなく、衰え始めます。

忠実なる者であった妻インジルベースとの間に愛情はほとんどありませんでした。

自分に似てエルダールやヴァラールに反感を持つ次男ギミルハードに王位を継承させたかったと言われています。

一方インジルベースは自分と同じ心を持つ長男インジラドゥーンを愛しました。

 

・24代目 タル=パランティア 3177~3255年

名はクウェンヤで「遠くを見る者(He who looks afar)」の意。

母インジルベースに体も心も似て忠実なる者に属し、その言葉は先見者として王党派にも恐れられました。

アドゥーナイクでの名はアル=インジラドゥーンですが、それまでの王たちが行ってきた反ヴァラール・反エルダール的なやり方を悔いてタル=パランティアの名で即位します。

そしてヴァラールとエルダールに対する敬愛を復活させようと試みました。

彼はメネルタルマへの参拝を復活させ、放置されていたニムロスの手入れを行い、「この木が枯れる時はヌーメノール王家も滅びる」と予言します。

しかし多くの国民の心をなびかせることは出来ず、その上王党派を率いる弟のギミルハードとその息子ファラゾーンの妨害にあったため改革は進みませんでした。

そんな中でも忠実なる者にとっては、しばしの平和な時代でした。

彼はアンドゥーニエで過ごすことが多く、オロメトの丘にあるタル=ミナスティアの塔に登って西の方を眺めることもありました。

しかしトル・エレッセアから再び船がやって来ることはついにありませんでした。

彼は遅くまで結婚せず、子供は娘のミーリエルだけでした。

彼の死後、ミーリエルがヌーメノールの女王となるはずでしたが、ファラゾーンが彼女と強引に結婚し王位を簒奪しました。

 

・25代目 黄金王アル=ファラゾーン 3255~3319年

クウェンヤでの名はタル=カリオン。ヌーメノール25代目にして最後の王。

彼の治世にヌーメノールの国威と堕落は絶頂に達し、黄金王の名で知られます。

ファラゾーンは父のギミルハードに似て傲慢で、王党派の筆頭格としてヴァラールやエルダールを敵視していました。

ギミルハードは、タル=パランティアの改悛(反ヴァラール、反エルダールを改めようとする行為)に抵抗し続けましたが、ファラゾーンもそれにならい、ギミルハードの死後もそれを続けます。

しかもファラゾーンは若い頃は中つ国に遠征して略奪を行い、その富をヌーメノールに持ち帰って人々に与えたので、ヌーメノール人の人望を集めていました。

タル=パランティアが死ぬとファラゾーンは、パランティアの娘でファラゾーンの従姉妹にあたるミーリエルに、自分と結婚するよう強要(又従兄弟以上に近い血縁の者の結婚を禁じる、ヌーメノールの法を無視するものでもありました)

こうしてファラゾーンはヌーメノールの王位を簒奪します。

 

一方サウロンは、中つ国においての強敵であったファラゾーンが王位簒奪のためヌーメノールに戻ると、中つ国の沿岸都市からヌーメノール人を追い落として支配下に置こうとし、自ら「人間の王」を称します。

これらの話を聞くとアル=ファラゾーンは激怒。彼はサウロンを撃破し自分こそが人間の王であることを証明するため、大軍を指揮してウンバールに上陸します。

このときウンバールの港を埋め尽くしたアル=ファラゾーンの大艦隊は、忠実なる者達ですら思い返すたびに誇らしさを覚えるのを禁じ得ないほど壮大なものであり、後々まで記憶されました。

そしてアル=ファラゾーンの軍勢のあまりの強大さに、サウロンは武力で抗う望みがないことを悟り、降伏してヌーメノールの陣営に投降することを選びます。

アル=ファラゾーンは、サウロンの臣従の監視と彼の王国に対する人質として、また、自らの権勢を示す証として、サウロンを捕虜としてヌーメノールに連れ帰りました。

 

しかしサウロンはほどなくして、堕落したヌーメノール人の心と死を恐れる気持ちに付け込み、影響力を行使するようになります。

アル=ファラゾーンはサウロンの甘言に耳を傾け、彼を自らの相談役に引き立てると、その助言のもとでますます中つ国から富の収奪を繰り返し、いよいよ国力を増大させていきました。

さらにサウロンは王にメルコールへの崇拝を求め、イルーヴァタールはヴァラールが考え出した嘘に過ぎないと吹き込みます。

メルコールとその暗黒を崇拝するようになったアル=ファラゾーンと王党派は、神官たるサウロンの指導の下、自分たちが不死になることを願って、人身御供をはじめとした数々の忌まわしい儀式を執り行い、忠実なる者をますます迫害しました。

アル=ファラゾーンは、ニムロスと王家の運命は結びついているとかつてタル=パランティアが予言したことを覚えており、サウロンがニムロスを刈り倒すよう勧めても、当初は難色を示します。

しかし結局はサウロンに従い、ニムロスを伐り倒してしまいます(その直前にイシルドゥアがニムロスの実を救い出しました)

こうした行状とともに、次第にヌーメノールに与えられていた恩寵は薄れていきます。

悪天候や船の難破が頻発するようになり、人心は荒廃して争いが絶えず、人々を襲う死はいっそう速やかかつ惨たらしくなり、かき立てられた憎悪と恐怖はサウロンによっていっそう煽り立てられました。

しかし国力は増大し続けたため、多くの国民はヌーメノールの繁栄を疑わず、アル=ファラゾーンはモルゴス以来世に存在したことのないほど強大な暴君となりました。

 

やがて忍び寄る老いと死への恐怖を感じ始めたアル=ファラゾーンは、いよいよ判断力を失い、ヴァラールから不死を奪い取ることが可能だというサウロンの甘言を信じ込みます。

アル=ファラゾーンは長い時間をかけてヴァラールと戦うための軍備を整え、ヌーメノールの西の海上を真っ黒に埋め尽くしたその大艦隊は、かつて世界に比を見ないほど強大なものであったといいます。

西方からは、数々の不吉な警告の印がもたらされましたが、アル=ファラゾーンはあくまで心を変えようとはせず、武装して王冠を戴くと、旗艦アルカロンダスに乗り込み、落日とともに挑戦のトランペットを吹き鳴らして西方へ出撃しました。

ヴァラールの禁を破って禁じられた海域を越えたアル=ファラゾーンの大艦隊はアマンに到達し、トル・エレッセアを包囲してその海上をびっしりと埋め尽くします。

さしものアル=ファラゾーンもこの世ならぬタニクウェティルの山と不死の国の岸辺を目にした時はふと恐怖を覚えたものの、結局は禁じられた地に足を印し、この地は自分のものだと宣言します。

そして上陸したアル=ファラゾーンとヌーメノールの軍勢は、エルフ達が逃げ去ったあとのトゥーナの周囲で野営しました。

この事態にヴァラールはアルダの統治権を唯一神イルーヴァタールに返上。

イルーヴァタールはヌーメノールとアマンの間の大海を割いて、ヌーメノールを島ごとその裂け目に落として滅ぼし(ヌーメノールの没落)、アマンを世界の圏外に移します。

そして平面だったアルダを、新しい陸地を加えた上で球形に作り変えます。こうしてアルダは現在のような「湾曲せる世界」となりました。

アル=ファラゾーンと彼の軍勢は崩れる山々の下敷きとなり、忘却の洞窟で世界が終わる日まで閉じ込められていると言われています。

こうしてアル=ファラゾーンとヌーメノールは滅びましたが、神をも恐れぬ彼の無敵艦隊の伝説は後の世まで記憶されました。

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