トレーディングカードゲームの元祖であるマジックザギャザリング(以下MTG)で指輪物語とのコラボシリーズである「指輪物語:中つ国の伝承」が発売されます。
そこで今回公式HPで公開されているイメージギャラリーから各カードが原作や映画のどの場面をモチーフにしているかの解説記事を書こうと思います。
カード画像は全て以下URLの日本語版公式ページから引用させていただきます。
No0216 サウロンの口
サウロンの副官。黒門の戦いの直前、進軍してきたアラゴルンたちの前に、サウロンの使者として現われ、そこでキリス・ウンゴルの塔でフロド・バギンズから奪われたミスリルの胴着、エルフのマント、塚山出土の剣といった品々を見せ、かれらを脅迫するとともに、「大河以東をサウロンの直轄領とし、大河以西はモルドールの属領とすること」「アイゼンガルドはサウロンの副官(サウロンの口のこと)の居城とすること」といったサウロンが和平に応じる条件を伝えました。
しかしガンダルフに、フロド達が実は捕えられてはいないことを見抜かれて条件は拒絶され、追い返されました。
映画ではDVDのエクステンデットエディション版の王の帰還に登場。アラゴルンに首を切られて殺されています。
No0217 柳じじい
古森の枝垂川のそばに生えている、邪悪な意志を持った柳の老木。
バック郷から出発したフロドら一行が古森を通り抜けようとした際、柳じじいはフロド達を迷わせて自分のところまでおびき寄せ、眠気を誘う歌を注ぎかけて、彼らの息の根を止めようとしました。
映画ではカットされており、原作のみのシーンです。
No0218 城塞の近衛兵、ピピン
ボロミアが自分たちのことを守って死んだことを知ったピピンはゴンドールの衛兵に志願しました。
映画3作目、王の帰還に登場するシーンです。
No0219 公正なるイムラヒル大公
ゴンドールの領国であるドル・アムロスの22代目の大公で、指輪戦争当時の領主。
指輪戦争では執政デネソール二世の召集に応え、領国から完全武装の騎士の一団と、700人の徒歩の兵士を引き連れてミナス・ティリス防衛に参集し、オスギリアスから撤退してくるファラミアの部隊を援護して救出しました。
ペレンノール野の合戦においてはドル・アムロスの軍勢は都の大門の防衛に加わり、またローハンの援軍が到着してからは、ミナス・ティリスから出撃するゴンドール軍の前衛部隊として先陣を切りました。
とここまで活躍したキャラクターですが映画では全カット。原作にのみ登場するキャラクターです。
No0220 指輪の視界
指輪を嵌めると幽鬼の棲む幽界に移転させられ、現世からは姿が見えなくなりますが、逆に幽界に住むナズグルの姿が見えるようになります。
カードでは風見が丘でナズグルに襲われて指輪を嵌めた時のフロドの視界が描かれています。
No0221 魔王の台頭
ナズグルの首領、アングマールの魔王が居城としていたミナス・モルグルから出陣するシーンです。
一つの指輪を持つホビットを捕らえるために出陣しているところだと思われます。
映画1作目、旅の仲間にて出てくるシーンです。
No0222 サムワイズ・ギャムジー
旅の仲間の一人、サムは旅を終えた後にロージーと結婚。
ホビット庄の歴史で一番の子だくさんとなりました。
No0223 多彩なるサルマン
サウロンに寝返ったイスタリの一人、サルマン。詳しくは以下の記事にて
No0224 冥王、サウロン
第二紀、第三紀に中つ国を支配しようとした冥王。詳しくは以下の記事にて
No0225 サウロンの交換条件
先ほどサウロンの口の紹介で説明したシーンが描かれています。
No0226 影の召喚
アラゴルンが死者の軍勢を従わせようとしているシーンが描かれています。
映画3作目、王の帰還にて出てくるシーンです。
No0227 馬の王者、飛蔭
ローハンのメアラス族の長。
飛蔭はもともとローハン王しか背に乗ることを許さない駿馬でしたが、オルサンクから脱出したガンダルフがエドラスで助力を乞うた際、(当時蛇の舌に毒されていた)セオデンは「どの馬なりとくれてやるから消え失せろ」と口走ってしまい、ガンダルフに貸し与えられることになります。
ガンダルフは2日かけて飛蔭を馴らしてその背に乗り、黒の乗手に追われているフロドを助けるべくローハンからブリー村へ、さらに裂け谷まで駆け抜けました。
No0228 戦利品運び、シャグラト
キリス・ウンゴルの塔に駐屯するオークの守備隊長。
ゴルバグの部隊と共にキリス・ウンゴルを警戒中、シェロブの毒針に刺されて仮死状態となっていたフロドを発見し、塔へ連れ帰りました。
その後、捕虜と分捕り品を命令通りバラド=ドゥアに届け出ようとして高圧的な態度を取ったため、ゴルバグと仲間割れを起こし、これが両者の部隊間の殺し合いに発展。
シャグラトは戦いを生き延び、ゴルバグに止めを刺した後、ミスリルの胴着やエルフのマント、塚山出土の剣などのフロドの装身具を持って、塔に潜入したサムの眼前から逃げ去りました。
映画3作目、王の帰還に出てくるシーンです。
No0229 ホビット庄の圧制者、シャーキー
サルマンのことです。
サウロンが滅ぼされた後の8月、サルマンは木の鬚を説き伏せてグリマとともにオルサンクを脱出し、物乞いをして歩いていた両者は、旅を終えて帰路についていた指輪所持者らの一行と遭遇。
そこで自分の破滅を招いたホビットへ復讐することを思いつきます。
かねてから手先を浸透させていたホビット庄へ先回りしたサルマンは、ごろつきの頭目シャーキーとして庄の自然と村落をむちゃくちゃに荒廃させて水の辺村の合戦に発展。
その戦いで敗れたサルマンは激昂したグリマによって刺し殺されました。映画ではカットされており、原作のみに出てくるシーンです。
No0230 ウンゴリアントの末裔、シェロブ
ウンゴリアントは太古の蜘蛛の悪霊で、その末裔がシェロブです。
トレヒウンゴルの洞窟でシェロブを襲い、仮死状態にするも、サムによって撃退されました。
映画3作目、王の帰還に登場するシーンです。
またウンゴリアントについて詳しくは以下の記事にて
No0231 役立つ案内人、スメアゴル
ゴラムのかつての名、スメアゴル。指輪を取り戻すためにフロド、サムをつけていたゴラムは逆に捕らえられたことでモルドールまでの道先案内を名乗り出ました。
映画2作目、二つの塔にて出てくるシーンです。
No0232 北方のレンジャー、ストライダー
第三紀3001年、ホビット庄周辺に敵の間者が集まっていることに気づいたガンダルフは、アラゴルンに助力を求め、一つの指輪の存在を確認したいと胸の内を打ち明けます。
そこでアラゴルンは野伏によるホビット庄の守りを倍加するとともに、ゴラムを捜索して指輪が発見された経緯を確認することを提案。
ガンダルフがゴラム捜索を中断し、ゴンドールでイシルドゥアが残した記録を調べている間も、アラゴルンは単身捜索を続け、ついに3017年、死者の沼地でゴラムを捕らえることに成功します。
そしてゴラムを闇の森のスランドゥイルの一党に引き渡した後は、庄境を守る任務に従事しました。その時代のアラゴルンが描かれています。
No0233 ローハンの王、セオデン
ローハン17代目の王。若年の頃より戦を好む勇猛な武人かつ優れた騎手でした。
老境に差し掛かった頃より自らの相談役蛇の舌グリマの奸計を受けて衰退していましたが、ガンダルフによって癒やされて奮起し、指輪戦争を戦いました。
ペレンノール野の戦いでは多勢に無勢ながら敵陣を打ち破ってハラドリムの指揮官を討ち取るなど活躍しましたが、魔王との戦いで戦死しました。
No0234 トム・ボンバディル
古森に住む、不思議な力を秘めた存在。
古森で柳じじいに襲われたフロドたちを救出し、枝垂川の滝の辺に建つ自分の家に2日の間滞在させて彼らを保護しました。
映画ではカットされており、原作のみに登場するキャラクターです。
No0235 白の手のウグルーク
アイゼンガルドのウルク=ハイでパルス・ガレンで指輪の仲間を襲撃したアイゼンガルド組のリーダー。
映画ではオリジナルキャラクターのラーツに役割を奪われており、ローハン横断を統率するウルク=ハイとしてわすかに登場。
DVDのエクステンデットエディション版ではグリシュナーハと対立したりメリーにオークの飲みものを飲ませるシーンが追加されています。
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