トレーディングカードゲームの元祖であるマジックザギャザリング(以下MTG)で指輪物語とのコラボシリーズである「指輪物語:中つ国の伝承」が発売されます。
そこで今回公式HPで公開されているイメージギャラリーから各カードが原作や映画のどの場面をモチーフにしているかの解説記事を書こうと思います。
カード画像は全て以下URLの日本語版公式ページから引用させていただきます。
No0236 西方の焰、アンドゥーリル
サウロンを倒した折れたる剣、ナルシルが新たに鍛え直されたアンドゥリル。
映画ではエルロンドに鍛え直され、アラゴルンに渡されました。
No0237 塚山出土の太刀
フロドら四人のホビットが塚人に囚えられた塚にあった副葬品の中から、トム・ボンバディルが彼らの護身用にと選んで与えた剣。
北方王国のドゥーネダインの手になるもので、ヌーメノールの技術で鍛えられた鋭利な刃を持ち、モルドールの滅びを願う呪文が周りに刻まれています。
そのためナズグルの呪力を打ち破り、これを破滅させるほどの力が宿っていました。
指輪の仲間が持っていた武器については以下の記事にて
No0238 エント枯れの盆地
エント水が湧く泉で、定命の生き物はこれを飲むだけで飢えを癒やされ、大きな活力を得ることができます。
木の鬚からこれを飲ませてもらったメリーとピピンは、その効能で身長が伸び、ホビットとしては記録的な長身になりました。
DVDのエクステンデットエディション版の二つの塔にて出てくるシーンです。
No0239 グラムドリング
『ホビットの冒険』『指輪物語』においてガンダルフが振るうエルフの名剣。
上古のゴンドリンで鍛えられた剣であり、『ホビットの冒険』にてトーリンとその仲間がトロルの森でトロルの岩屋を調べた際、貯蔵品の中からオルクリスト、つらぬき丸と共に発見され、そこでガンダルフが自らの剣として選び出し、身に帯びるようになりました。
No0240 ゴンドールの角笛
ボロミアが持っていた大きな角笛。
元々はゴンドール32代目の王エアルニル二世の執政であったヴォロンディルがリューンで狩った白い野牛の角から作られ、以来、執政家の長子に代々受け継がれてきました。
危急の際、ゴンドールの版図の及んだ領域内でこの角笛が吹き鳴らされれば、どこであろうと注意を引かないことはないと言われます。
指輪戦争においてはボロミアが受け継いで所有していましたが、彼が死んだときに真っ二つに割れてしまいました。
割れた角笛はボロミアを葬ったアラゴルン二世たちの手により、棺台となったロスロリアンの小船にボロミアの遺体と共に乗せられて大河アンドゥインに流され、回収された角笛は、両方ともデネソールの許に届けられました。
No0241 印の角笛
こちらはフレーバーテキストから判断するにローハンの角笛だと思われます。
印の角笛という名前では登場しませんが、ヘルム峡谷の角笛城の名にも残る通り、ローハンと角笛も関わりが深いです。詳しくは以下の記事にて
第三紀 大侵略と槌手王ヘルムの活躍(2670年~2759年)
No0242 受け継いだ封筒
ガンダルフが中に一つの指輪を入れてフロドに託した封筒。
映画1作目、旅の仲間にて出てくるシーンです。
No0243 レンバス
エルフの携行保存食。詳しくは以下の記事にて
No0244 ガラドリエルの鏡
カラス・ガラゾンの南斜面にある、庭に設けられた水鏡。ガラドリエルが命じることによって、過去・現在・未来のさまざまな光景を映し出すことができます。
映画1作目、旅の仲間にて出てくるシーンです。
No0245 ミスリルの胴着
ミスリルは美しく有用である上に極めて貴重な金属であり、モリア繁栄の礎となりました。
この胴着ははなれ山の財宝の中から見つかった、ミスリル製の小さな鎖かたびらで、ギムリによれば「王者の贈り物」であり、ガンダルフによれば「ホビット庄全部とその中にあるものをすっかり合わせた価よりも大きい」といいます。
『ホビットの冒険』にてトーリン二世は、はなれ山の財宝の奪回に貢献したビルボ・バギンズに贈り物としてこの胴着を与え、フロド・バギンズが裂け谷にやってきて指輪の仲間の指輪所持者として旅立つことになると、胴着はビルボからフロドに旅の餞別として贈られ、フロドは服の中に胴着を着込んで出発しました。
映画1作目、旅の仲間のモリアのシーンではトロルに槍で突かれるもミスリルの胴着のおかげで無傷だったシーンが出てきます。カードもその場面が描かれていると思われます。
No0246 一つの指輪
冥王サウロンが、他の力の指輪およびその所持者を支配するために作った指輪。
その目的を達成するため、サウロンは一つの指輪に自らの魔力の根幹を移し込みました。
そのため、一つの指輪が存在している限りサウロンは何度倒されても復活することができましたが、もし万がいち一つの指輪が無に帰すればサウロンも滅びることになります。
この指輪を破壊するには、これが鍛造された場所である滅びの山の火の室にある滅びの罅裂に投げ込むしかなく、その目的を果たすための旅が指輪物語です。
詳しくは以下の記事にて
No0247 オルサンクのパランティール
第一紀の天才的な英雄、フェアノールによって作られた、覗き込むと遠方を見ることができる暗い水晶球。
7つ作られ、指輪戦争時点で存在が確認できていたものは3つ。そのうちサルマンが所有していたものがこのオルサンクのパランティアです。
詳しくは以下の記事にて
No0248 ガラドリエルの玻璃瓶
太陽が昇る前、世界を照らしていた二つの木の光を閉じ込めた宝玉シルマリル。そのシルマリルを第一紀の英雄、エアレンディルが天に昇って掲げているのが、明けの明星、宵の明星と呼ばれる星、そしてその光をガラドリエルが集めて閉じ込めたのがガラドリエルの玻璃瓶です。
この玻璃瓶は、フロドとサムに与えられ、トレヒ・ウンゴルの暗闇を光で照らし、シェロブを遠ざけ、物言わぬ番人を突破するのに使われました。
No0249 ホビット庄のかかし
フロドとサムがホビット庄を旅立つ時、「ここから先は出たことがない」と言ったシーンに映っているかかしです。
旅立ちの象徴的なシーンとして映画にも描かれています。
No0250 きらめく短剣、つらぬき丸
『ホビットの冒険』にてトロルの岩屋に蓄えられていた分捕品の中からビルボ・バギンズが選び出し、以後彼の剣となります。
闇の森では大蜘蛛を多数倒し、ここでビルボによって「つらぬき丸」の名が与えられました。
その後裂け谷でフロドと再会したビルボは、フロドが指輪所持者として旅立つのに際し、折れてしまった彼の塚山出土の剣の代わりとしてつらぬき丸を渡し、以後つらぬき丸は、その鋭さと危険を知らせる力によって指輪の仲間の旅の大きな助けとなりました。
No0251 エレヒの石
エレヒの丘の頂上にある、黒い丸石。ゴンドールが建国されたとき、土着の人間である山々の人間の王は、エレヒの石の上でイシルドゥルに忠誠を誓いました。
そこでイシルドゥアはサウロンとの戦いが始まったときに山々の人間を召集しますが、彼らはゴンドール建国以前の暗黒時代にはサウロンを崇拝していたため、戦いを拒みます。
そのためイシルドゥアは誓言を破った彼らに、永久の眠りにつくべからずという呪いをかけ、以後この地や死者の道は、幽霊の住む場所として恐れられました。
No0252 魔法使の打ち上げ花火
ビルボの111歳の誕生日パーティーでガンダルフが持ち込んだ花火。
映画1作目、旅の仲間にて出てくるシーンです。
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