2968年 フロド・バギンズが生まれる。
ドロゴ・バギンズとプリムラ・ブランディバックの息子として生まれるが、幼い頃に両親を川舟の事故で亡くし、母方の一族が住むブランディ屋敷に引き取られて少年時代を過ごした。
2976年 デネソール二世とフィンドゥイラスが結婚する。
2977年 バルドの息子、バインが谷間の国の王となる。
2978年 ボロミアが生まれる。ゴンドールだけではなくローハンにまで名が届く勇猛な武将として知られた、剛勇の人物。
その人となりはエアルヌアに似ていたと言われ、武芸を好み伴侶を持つことはなかった。
父のデネソールや弟のファラミアとは違い、西方の血はほとんど発現していなかった。
外見的には父に似ていたものの、自尊心を除けば性格的には全く似ておらず、そのためにデネソールは一層彼を愛した。
2980年 モルドールの境界に辿り着いたゴクリはシェロブに出会い、彼女を崇拝するようになる。
2980年 セオデンはローハン17代目の王になる。若年の頃より戦を好む勇猛な武人かつ優れた騎手であった。
2980年 サムワイズ・ギャムジーが生まれる。袋枝路三番地に住むギャムジー家の第五子(末息子)だった。
父のハムファストは袋小路屋敷のバギンズ家に仕える庭師であり、サムワイズは幼少期から頻繁に屋敷に出入りしていた。
大旦那にあたるビルボ・バギンズからは読み書きを教わるとともに、エルフや龍にまつわる伝承を聞いて育つ。
そのためホビットにしては珍しい、昔話を信じる若者に育った。わけてもエルフに大きな憧れを抱き、いつかエルフに出会ってその魔法を目にすることを望んでいた。
やがて年老いた父の仕事を引き継いで袋小路屋敷の庭師となり、旦那にあたるフロド・バギンズの親しい友人の一人となった。
2980年 アラゴルンはロスローリエンの近くを通りかかったところ、ガラドリエルの導きでこの地に招き入れられる。
そしてたまたま同じくロスローリエンにいたアルウェンに再会し、ケリン・アムロスで婚約の誓いを交わして、アルウェンにバラヒアの指輪を渡した。
だがその後エルロンドには、アルウェンの夫となるには、アルノールとゴンドールを統べる王以上の人間にならなければならないと言い渡された。
2982年 メリアドク・ブランディバックが生まれる。その名の通りブランディバック一族の出で、冒険好きな資質を受け継いでおり、活発で利発な性格。
子供の頃からビルボ・バギンズを慕って袋小路屋敷に出入りしていた親戚たちの一人。
2983年 ファラミアが生まれる。物腰穏やかで伝承の学と詩歌を愛する聡明な人物。だが決して臆病ということはなく、戦いにおいて必要とあらば勇敢さを示した。
控え目な性格のため、周囲の評価ではボロミアに比べて見劣りする面もあったが、国民からの信頼は厚く、ファラミア自身も決して兄を妬むことはなく、兄弟の間には強い信頼と愛情があった。
しかし父のデネソールからは冷淡かつ過酷に接せられることが多く、内心ファラミアは父の愛情を求めていた。
西方の血が強く発現していたらしく、常人よりはるかに明敏な感覚を持ち、人の心を読み取ることができた。
2984年 エクセリオン二世が死ぬ。デネソール二世がゴンドール第26代目の執政となる。
デネソールの若年期にサウロンがモルドールに帰還し、その脅威はいよいよ大きなものとなっていった。
父エクセリオンはゴンドールの助けとなる者なら誰であれ重用し、わけてもソロンギルと呼ばれる北からやってきた武将は陸海で活躍、ゴンドールの大将として人々の名望を集めていた。
当時すでにデネソールは老練さと賢明さを備えていたのみならず、剛勇にも優れた武人であったが、父からも周囲からも常にソロンギルに次ぐ者と見なされていた。
ソロンギルの正体はイシルドゥアの世継である北方の野伏の族長アラゴルン二世であったが、デネソールは当時からその正体に気付いており、自身の立場を脅かす者として大いに警戒していたという。
やがてソロンギルは異国へ去ったが、いずれ執杖を受け継ぐデネソールの競争者となるのを避けたのだと考える者が多かった。
執政となったデネソールは、老練な支配者として知られるようになる。彼は賢明だが頑迷でもあり、助言には耳を傾け、しかるのち自らの思いに従って物事を決めた。
彼の代にガンダルフはゴンドールでほとんど歓迎されなくなったが、これはソロンギル(アラゴルン)と親しいガンダルフをデネソールが警戒したためであった。
だが下の息子のファラミアはガンダルフを敬愛し彼に師事したため、デネソールの不興を買った。
デネソールとファラミアは西方の血が強く発現しており、遠くを視ることも、人の心を読み取ることもできた。
特にデネソールは遠方の物事を詳細に見知ったために人々から驚嘆されたが、後にわかったようにそれはパランティーアの使用によるためでもあった。
自らの代にモルドールから攻撃が加えられると予見したデネソールは、ミナス・ティリスを守るランマス・エホールの防壁を再建・強化させるとともに、イシリアンの遺民を募ってイシリアンの野伏を編成し、かの地での偵察と遊撃の任務に当たらせた。
だがパランティーアの使用とサウロンとの戦いは、頑強な精神の持ち主であるデネソールをも消耗させ、彼はドゥーネダインにしては異例なほど早くに老け込んでいった。
また、サウロンはデネソールを支配することはできなかったものの、映し出す映像を捻じ曲げることで実際以上にモルドールの戦力を強大に見せ、デネソールを次第に絶望に追いやっていった。
2988年 フィンドゥイラスが早世する。夫であるデネソールが自尊心からパランティーアを使用し、そのせいで気難しさを増して老け込んでいくことにフィンドゥイラスは誰よりも早く気づき、その悲しみが彼女の死期を早めたという。
ボロミアに次いで妻を愛していたデネソールはフィンドゥイラスの死後、ますます頑迷になっていった。
ついには自分に仕えるのでなければ何者も信用せず、戦の趨勢はすべて自らとサウロンとの精神の対決の結果もたらされるものと信ずるに至ったという。
2989年 山の下の王国に腰を落ち着けたドワーフ達だが、やがて若いドワーフを中心として父祖の地であるモリアを奪回する機が熟したとの声が聞かれるようになる。
ダイン二世は難色を示したが、バーリンは彼らの声に押されてて一族の者のうち一部を率いてエレボールを後にし、モリア復興を試みた(その中にはオーリとオインも含まれていた)
グローインによると、バーリンには失われた七つの指輪の一つを見つけたいという目論見もあったという。
バーリンの一党はモリアに入ってそこを占拠していたオークを駆逐、一時はバーリンがモリアの領主を名乗るほど順調に復興を進めた。
2989年 フロド・バギンズはビルボ・バギンズの養子に迎えられて袋小路屋敷で暮らすようになった。
ビルボからは彼の前の冒険譚をはじめいくつもの歌や伝承、エルフ語などを教わり、古代語クウェンヤをも少し理解するなど、ホビットとしては相当な博識となった。
2990年 ペレグリン・トゥックが生まれる。
パラディン・トゥック二世とエグランタイン・バンクスの息子。メリーことメリアドク・ブランディバックとは父方の従兄弟。フロドの母方の祖母の兄の曾孫。
2991年 エオメルが生まれる。ローハンの王セオデンの妹セオドウィンと、軍団長エオムンドの息子(つまりセオデンの甥にあたる)
2994年 モリアに新手のオークが襲来し、バーリン一党は窮地に陥る。
バーリンはおぼろ谷へ鏡の湖を覗きに出かけた際、オークに射殺されて非業の死を遂げた。その遺体はマザルブルの間に設けられた墓所に葬られた。
これらの顛末は指輪の仲間がモリアに潜入してバーリンの墓を発見するまで、外部の者には不明のままだった。
2995年 エオウィンが生まれる。ローハンの王セオデンの妹セオドウィンと軍団長エオムンドの間に生まれた娘で、エオメルの妹。
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