指輪の幽鬼ナズグルの首領であり、冥王サウロンの最も強力な召使。
ナズグルの弱点である太陽の光や水に対しても耐性があり、他のナズグールと比べてある程度自立的に行動することも出来る。
第三紀1300年、魔王はサウロンの命を受けて北方に出現して魔国アングマールを築き、その王として恐れられた。そしてドゥーネダインの北方王国を滅ぼし、ゴンドールのミナス・イシルをも包囲攻撃し、陥落させた。
以後、ナズグールに占領されたミナス・イシルは幽鬼の都と化し、ミナス・モルグルと呼ばれるようになる。
さらにゴンドールの王、エアルヌアを殺し、王の血筋を絶やした。
サウロンにとって最大の脅威とも言えたヌーメノールの血を引くドゥネダインの王国をここまで弱体化させたのは彼の将としての才能であろう。
指輪戦争ではモルドール軍の総大将としてゴンドール攻撃を指揮し、ペレンノール野の合戦においてその姿を見せた。
映画のエクステンデッドエディション版ではガンダルフとの対決で一時は追い詰めた。しかし曙光と共にローハンの軍勢がやってくると、魔王はこの希望を打ち砕くべく門から身を翻して立ち去り、恐るべき獣を駆ってセオデンを強襲した。
セオデンに手をかけようとする魔王の前に立ちはだかったのは、若武者デルンヘルムに身を扮したローハンの姫エオウィンであった。
さらに、正体を現したエオウィンの声に勇気づけられたホビットのメリアドク・ブランディバックの手には、かつて魔王が滅ぼした北方王国で作られた塚山出土の剣があった。
魔王は黒い矛を振るってエオウィンの左腕を盾ごと砕くが、背後から忍び寄ったメリーが塚山出土の剣を魔王の膝裏に突き刺して彼を不死身にしていた呪力を打ち破り、そしてエオウィンが頭のあるべき空隙に剣を突き刺したことで、遂に魔王も滅ぼされた。
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