4600ヴァラール年 メルコールは、ヴァリノールに手かせ足かせをはめられた状態で連れて行かれて、三紀の間マンドスの館に留まるとの判決を下された。
4601ヴァラール年 ヴァラールは、アマンでともに住むようにエルフを召喚すると決めた。
4602ヴァラール年 オロメはアマンにエルフの3人の代表を連れて来た。ヴァンヤールのイングウェ、ノルドールのフィンウェ、およびテレリのエルウェである。
ヴァンヤール、ノルドール、テレリというのはエルフの氏族のことを指す。
4604ヴァラール年 3人の代表は戻って、ヴァラールの召喚を受け入れるようにエルフを説得した。かれらは多くの追随者をえた。
4605ヴァラール年 エルフの大いなる旅が始まる。エルフはアマンにむけ出発した。
この時、招致に応じて旅に踏み出したエルフがエルダールであり、招致を拒んで旅に出なかったエルフがアヴァリである。
旅の先導はオロメが努め、その下でエルダールは三陣に分かれて旅をした。
イングウェに率いられた第一陣(ヴァンヤール)、フィンウェに率いられた第二陣(ノルドール)、エルウェに率いられた第三陣(テレリ)である。
しかし彼らは依然として中つ国を愛する気持ちが強く、気を引かれる場所があればいつでもそこに逗留したがったため、歩みは遅々としたものだった。
さらに道中に横たわる脅威から、旅を続けることを拒んで現地に留まったエルダールも多かった。
彼らはウーマンヤールと呼ばれ、その大部分はテレリ族だった。しかし足を止めた者達も、心は常に西方に向けられていた。
4625ヴァラール年 ヴァンヤールとノルドールはベレリアンドに到着した。
4628ヴァラール年 テレリは遅れてベレリアンドに到着した。
こうしてアマンに到達したエルダールはアマンヤールと呼ばれ、二つの木の光に浴して光のエルフとなった。
これに対して、中つ国に留まったままついに二つの木の光を見なかったエルフは暗闇のエルフと呼ばれる。
しかし彼らにも、望めばアマンへ渡っていく恩寵が残された。
この恩寵は世界が球状になってアマンが人間には到達できない場所に移された後も続き、エルフのためにアマンへ通じるまっすぐの道が残された。
4630ヴァラール年 エルウェはメリアンに出会い、魅了された。
エルウェはエルフたちをアマンに招くために、ヴァラールによってそれぞれの部族の代表として選ばれた三人の使節の一人だった。
大いなる旅でエルウェは弟のオルウェと共にテレリ族を率いてアマンを目指した。
しかしエルウェは、しばしば友のフィンウェに会うために民から離れることがあり、ある時その帰りにナン・エルモスの森でマイアのメリアンと出会った。
メリアンに魅せられたエルウェは彼女の手を取り、二人はそのまま森の木々が高く深く生い茂るまで立ちつくしていた。
そのためテレリの縁者達は彼の行方を捜し回ったものの見つけることができず、エルウェは仲間達から消息を絶った。
4632ヴァラール年 ヴァンヤールとノルドールがウルモの引く島に乗って大海を渡る。
後を追うテレリはオルウェを王とし、沿岸部に住んで海を司るマイアのオッセとウイネンから教えを受ける。
4633ヴァラール年 ヴァンヤールとノルドールがアマンに到着。ヴァリマールの近くのティリオンに住みついた。
4640ヴァラール年 イングウェとヴァンヤールの多くはティリオンを離れ、マンウェと共にヴァリノールに住まった。
4642ヴァラール年 ヤヴァンナは白の木ガラシリオンをノルドールに与えた。ゴンドールの白の木の祖先である。
4649ヴァラール年 ウルモがテレリのために中つ国まで迎えに行くが、多くはエルウェがまだ見つからないので後に残り、シンダールエルフと呼ばれた。
別の一団はオッセの依頼で後に残り、かれらはキーアダンの下でファラスリムと呼ばれる一団になった。
4651ヴァラール年 テレリの大部分が、エルダマールの湾のトル・エレッセアに渡った。かれらはエルウェの兄弟オルウェを支配者とみなした。
4652ヴァラール年 エルウェは眠りから覚め、シンダールのところに戻り、ドリアスに居を定め、シンゴルとして知られるようになった。
同じ年、フィンウェとミーリエルが結婚した。
4661ヴァラール年 トル・エレッセアのテレリは造船のわざを学んで、エルダマールの湾を横切ってアマンに渡った。
そこで、アルクウァロンデの都を見いだした。トル・エレッセアは放棄された。
4665ヴァラール年 最後のヴァンヤールはティリオンを去り、アマン本土に住みついた。ノルドールはかれらの支配者フィンウェの下でティリオンに残っていた。
コメント