世界の終わり(ダゴール・ダゴラス)
マンドスの予言によると、モルゴスは夜の扉を打ち破る方法を見つけ出し、太陽と月を破壊する。
このためエアレンディルは空から舞い降り、ヴァリノールの野でトゥルカス、マンウェ(あるいはかれの伝令エオンウェ)、トゥーリンと落ち合う。
中つ国の全ての自由の民も、等しく最後の合戦をともにする。海に沈んだアル=ファラゾーンとかれの兵士たちもこれに加わる。
多くの堕落した敵たちがモルゴスの側に立つために戻ってくる。一つの指輪の破壊のあと、虚空へと逃げ去ったサウロンもダゴール・ダゴラスに居合わせる。
オーク、トロル、竜など、モルゴスの全ての被造物も戻ってくると言われている。
ヴァラール軍はモルゴスと戦う。トゥルカスはモルゴスに組み打つが、モルゴスの死と破滅は最後にトゥーリンの手によってもたらされる。
トゥーリンはかれの剣グアサングをモルゴスの心臓に突き通し、こうしてフーリンの子供たちと、全ての人間の復讐は果たされる。
ペローリ山脈は取りのぞかれ、三つのシルマリルは大地と海と空から取り戻される。
フェアノールの魂は、シルマリルをヤヴァンナに差し出すためにマンドスの館から解き放たれる。
ヤヴァンナはシルマリルを壊し、二本の木は再び輝く。戦いは終わり、アルダは一新する。すべてのエルフは目覚め、世界の諸力は若返る。
こののちに、アイヌアの第二の音楽があらわれる。この歌は新しい世界の歌であり、人間もアイヌアと共に歌う。
新世界でどのような運命が古き種族や古き世界の運命におとずれるのかは分からない。
アイヌアでさえ、第二の音楽や、第二の世界のことは何も知らない。
かれらが知っているのは、第二の音楽が第一の音楽よりも素晴らしいということだけである。
全ての者は自らに割り当てられた声部の意味するところを完全に理解し、イルーヴァタールの主題は正しく奏せられ、イルーヴァタールはかれらの思いに不滅の炎を与えるだろうと言われている。
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