アラゴルンの先祖の話

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ロードオブザリング
映画ロードオブザリングより引用

今回はアラゴルンの先祖の話について書いていきたいと思います。

 

まず映画で活躍した我々がアラゴルンと呼ぶ人物は正確には北方の野伏16代目のアラゴルン2世のこと。

 

野伏とは北方王国の滅亡後、生き残った同国のドゥーネダインの末裔のことで、遡ると北方王国最後の王アルヴェドゥイと、ゴンドール王オンドヘアの娘フィーリエルの長男であるアラナルスが初代野伏となります。

 

アラナルスの父アルヴェドゥイからさらに遡るとアルノールの上級王であったイシルドゥアやエレンディルに辿り着きます。

 

映画でもアラゴルンのことをイシルドゥアの末裔やエレンディルの血を引く者というように呼ばれていましたね。映画の冒頭で描かれた最後の同盟の戦いでサウロンを打ち破った人物です。

 

エレンディルはゴンドールとアルノールの建国者として初代王となりました。

 

そのエレンディルの父はアマンディル。彼はヌーメノールのアンドゥーニエ湾にある港湾都市アンドゥーニエの最後の領主でした。

 

ヌーメノールは神の怒りに触れて水没するのですが、忠実なる者としてヴァラールへの敬愛を持ち続けていたアマンディルは息子のエレンディルと孫のイシルドゥア、アナーリオンと共にヌーメノールを脱出したのでした。

 

アマンディルの先祖をさらに遡っていくとアンドゥーニエの初代領主ヴァランディルに辿り着きます。ヴァランディルはヌーメノール4代目の王であるタル=エレンディルの長女シルマリエンの息子。

 

ここから遡っていくとヌーメノールの王統に合流し、ヌーメノールの初代王であるエルロス・タル=ミンヤトゥアに辿り着きます。

 

このエルロスは映画にも出てきたエルロンドの弟。つまりアラゴルンとエルロンドは遠い親戚であり、アラゴルンはエルロンドの娘であるアルウェンと結婚していますから祖先の系譜が再び一つになったとも言えます。

 

エルロスとエルロンドの父はエルフと人間のハーフ(半エルフ)である航海王エアレンディル。怒りの戦いで冥王モルゴスを滅ぼすきっかけを作った英雄です。

 

怒りの戦いの後、エアレンディルは天空を航海することとなり、我々が明けの明星、宵の明星と呼ぶ星になります。この星の光をガラドリエルが集めたのが「エアレンディルの光」であり、ガラドリエルからフロドに与えられ、フロドやサムがシェロブと戦う時に身を救ってくれる光となりました。

 

半エルフのエアレンディルとエルウィングの息子であるエルロンドとエルロスは怒りの戦いの後に人間の運命とエルフの運命のどちらを選ぶ必要がありました。

 

そこで人間の運命を選んだエルロスがヌーメノールの王となりアラゴルンまで王の系譜が受け継がれ、エルフの運命を選んだエルロンドがケレボルンとガラドリエルの娘ケレブリアンと結婚し、アルウェンが生まれたのでした。

 

エアレンディルの父はゴンドリンの英雄だった人間のトゥオル。母はエルフのイドリル。トゥオルはゴンドリン包囲戦でバルログ5体を打ち倒して包囲を切り破って脱出した英雄です。

 

ここからは人間の系譜とエルフの系譜を分けて見ていきます。まず人間だったトゥオルの両親はフオルとリーアン。

 

フオルはハドル家の長ガルドールと、ハレス家のハレスの息子。リーアンはベオル家のベレグンドの娘。

 

フオルの系譜を遡っていくとガルドール、ハレス、ハドル、ハソル、マゴル、マラハ息子、マラハ父となり、ハドル家の祖までたどり着きます。

 

リーアンの系譜を遡るとベレグンド、ブレゴラス、ブレゴール、ボロミア、ボロン、バラン、ベオルとなりベオル家の祖までたどり着きます。

 

一方エルフのイドリルの系譜を遡ると父はゴンドリンのエルフ王トゥアゴン。トゥアゴンの父はモルゴスと一騎討ちを果たした剛勇フィンゴルフィン。そしてフィンゴルフィンの父はノルドールの最初の上級王であるフィンウェまでたどり着きます。

 

ここまでエルロスの父系であるエアレンディルの先祖を見ていきましたが、今度はエルロスの母系であるエルウィングの先祖を見ていきます。

 

エルウィングの父はディオル。そしてディオルの両親は人間の英雄ベレンとエルフのルーシエン。ベレンとルーシエンは初めて人間とエルフという異種族で結ばれた二人。

 

二人はモルゴスの鉄の王冠からシルマリルの一つを取り戻し、その功業と運命はレイシアンという歌に歌われました。ロードオブザリング旅の仲間のエクステンデッドエディション版ではアラゴルンも歌っていました。

 

ベレンの父はバラヒア。バラヒアはダゴール・ブラゴルラハにおいて追い詰められたフィンロド・フェラグンドを命がけで救出した人物。

 

これを大いに感謝したフィンロドは、「バラヒア及びその一族がいかなることであれ難渋することがあればこれを助ける」との誓いを立て、その証として自らの指輪をバラヒアに与えました。

 

これがバラヒアの指輪であり映画でアラゴルンがつけていた指輪です。

 

バラヒアの父はブレゴール。先ほどリーアンの父系を辿った時に出てきたブレゴールであり、その先は同様にベオル家の祖までたどり着きます。

 

ルーシエンの父はシンゴルとメリアン。シンゴルは隠れ王国ドリアスの王であり、またベレリアンドにおける全てのテレリ族の上級王でもあります。

 

メリアンはヴァーナとエステに仕えたマイエ。上古の世に中つ国にやってきて、エルフのシンゴルと結ばれました。これによってアイヌアの血がイルーヴァタールの子らの中に引き継がれることになりました。

 

というわけで以上がアラゴルンの先祖達です。マイアからエルフの上級王から人間種族の祖まで錚々たる面々ですね。

 

家系図についてはwikipediaの半エルフの項目に図がありますのでリンクを貼っておきます。図で見たい方は参考にしてみてください。

 

wikipedia:半エルフ

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