魔法使い(イスタリ)の話3 ラダガスト、アラタール、パルランド

スポンサーリンク
ロードオブザリング
映画ホビットより引用

魔法使いについて紹介するシリーズ。

前々回のサルマン、前回のガンダルフに続き、この二人に比べて謎の多い三人の魔法使いについて紹介します。

 

・茶色のラダガスト

ヤヴァンナに仕えていたマイアであり、アマンではクウェンヤで「鳥を愛する者(lover of birds)」の意味であるアイウェンディルと呼ばれていました。

映画ホビットではロスゴベルで闇の森の異変を感じ取り、ドル・グルドゥアにネクロマンサー(死人占い師)がいるのを発見。

証拠としてモルグルの刃を回収し、ガンダルフに渡しました。

その後、ガンダルフと共にルダウアにあるナズグールの塚を確認した後、ふたりでドル・グルドゥアに戻りますが、ガラドリエルに連絡を取るようガンダルフに言われて去ります。

ガンダルフが捕まった後、ガラドリエル、エルロンド、サルマンらと共にドル・グルドゥアに戻り、衰弱していたガンダルフを救出しました。

五軍の合戦では大鷲たちを呼び、ビヨルンと共に空から救援に現れます。

指輪物語ではサルマンの伝令としてブリー村の近くまでガンダルフを捜しに現れ、ナズグールがアンドゥインを渡ったという警告と、サルマンが助力を申し出ているという報せをガンダルフにもたらしました。

これはガンダルフをおびき寄せるためのサルマンの罠でしたが、サルマンの真意を知らず協力したものと思われます。

またガンダルフとの別れ際に、ラダガストの友の動物たちがナズグールに関する知らせをつかんだら、自分たちの元に届けて欲しいとガンダルフに頼まれました。

結果、ラダガストの話を聞いたグワイヒアがオルサンクにやってきて、サルマンに捕らえられていたガンダルフを救出することになります。

つまりラダガストは、そうと知らずガンダルフが捕らわれるきっかけも救出されるきっかけも作ったことになり、これをガンダルフは「ラダガストの正直さがサルマンのはかりごとを挫いた」と評しています。

その後のラダガストの消息は不明で、エルロンドの会議の後に裂け谷のエルフ達はロスゴベルまで彼を捜しに行くも、見つけることができませんでした。

ラダガストは人間のことを見捨てて鳥やけもの達と暮らすようになり、イスタリの任務から脱落したと言われています。

 

・青のアラタールとパルランド

終わらざりし物語によると二人は、元はオロメに仕えるマイアであったといいます。

アラタールとパルランドはクルニーア(サルマン)と共に東方へ向かいましたが、後にクルニーアのみが戻ってきました。

二人が任務のために東方に留まったのか、あるいは任務に失敗して囚われたり殺されたりしたのか、任務を放棄したのか、一部の者が言うようにサウロンの下僕と化したのかは判らないといいます。

 

・青の魔法使いの異説、モリネフタールとローメスターモ

The Peoples of Middle-earthの記述によると青のイスタリはモリネフタールとローメスターモの名で呼ばれたとあります。

彼らは他の三人のイスタリよりはるかに早い時期、第二紀1600年頃に中つ国にやってきて東方へ渡ります。

そこで二人は第三紀に至るまでサウロンの同盟軍が西方諸国に向かうことを妨害し続け、最後の同盟および指輪戦争における自由の民の勝利に大きく貢献したとされています。

第三紀の初頭には、一つの指輪を失って東方に隠れ潜んでいたサウロンの居処も捜索しましたが、それを見つけることはできなかったといいます。

コメント