フィナルフィンの長男。トゥアゴンと共にシリオンの川辺を旅した際に、夢の中でウルモより啓示を受け、シンゴルのメネグロスの館を模倣した隠れた要塞都市、ナルゴスロンドを建設する。
ダゴール・ブラゴルラハの合戦で敵に包囲されたところをバラヒアによって救われたため、以後バラヒアとその一族が危急に瀕した際には必ず助けるという誓言を立て、その証として自らの指輪をバラヒアに与えた。
その後、シンゴルからルーシエンとの結婚の条件としてシルマリルを要求されたベレンが、バラヒアの指輪を手にフィンロドを頼ってナルゴスロンドにやってくると、フィンロドは誓言を守って、モルゴスの元へと向かうベレンと行動を共にしようとする。
しかしフェアノールの息子たちであるケレゴルムとクルフィンを恐れたナルゴスロンドの民のほとんどはフィンロドを見捨て、エドラヒルを頭とした十人の忠臣だけがフィンロドに付き従った。
フィンロドはエドラヒルの進言を受け、ナルゴスロンドの王位を弟のオロドレスに託して旅立った。
彼らは途中で出会ったオークの装備を奪うと、フィンロドの魔法でオークの姿に変装し、モルゴスの勢力圏であるシリオンの山道を通り抜けようとする。
だが正体を見抜いたサウロンの命によって一行はトル=イン=ガウアホスのサウロンの許に連行されてしまう。フィンロドはサウロンと歌で戦うが敗れ、一行は土牢に囚われた。
サウロンは一行の意図を探るために脅迫し、投獄した彼らを一人ずつ巨狼に喰わせた。サウロンは、フィンロドが一行の指導者だと推測していたため、フィンロドは最後まで殺さないようにしておいた。
やがて巨狼がベレンを食べに来た時、フィンロドは力の限りを尽くして自らの縛めを破り、ベレンを守って巨狼と相討ちになった。
この世界での歌は魔力そのものと言ってもよく、敗れたとはいえサウロンと歌で真っ向勝負できるということ自体が凄い。
さらに巨狼と相討ちというのも相まって、相当の実力の持ち主であることが伺い知れる。
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